2024年1月10日事業承継 イベントレポート

【事業承継セミナー Day2レポート】みんなの笑顔を守り、お店の想いを紡ぐ|松田正太さん

2023年11月は「事業承継啓発月間」
その取り組みの一環として、実際にお店を引き継いだ方をお招きしたトークイベントを3週連続で開催しました。

第2回となる2023年11月21日(火)は、那覇市山下町にある豚の丸焼き屋さん「金城畜産」2代目の松田正太(まつだ しょうた)さんをお招きしました。
なぜお店を継ごうと思ったのか?継いだ今挑戦していることは?について、ざっくばらんにお話ししていただきました。

【松田正太さんプロフィール】

宜野座村出身、1983年生。高校時代は21世紀枠で甲子園に出場し、ベスト4に。大学卒業後は役所に11年間勤め、知見を広め、地元に貢献できるようにと証券会社に転職。その後、2022年8月から金城畜産2代目として事業承継。

金城畜産HP:
https://butamaruyaki.com/

継ぐまえ|沖縄の文化のがなくなってしまうという危機感

証券会社勤めになったことで、那覇市に引越した松田さん。
小さい頃の「お祝い事の際に豚の丸焼きに食べて、栄養をつける」という沖縄の伝統文化が那覇市に無いように感じたと語っていました。さらに、沖縄県から豚の丸焼き屋さんがなくなっている事実を目の当たりに。

当たり前だった「豚の丸焼きを食べる」という光景が減っていることから文化喪失への危機感を感じ、会社を辞め金城畜産を継ぐことを決意。その決意の裏には、松田さんの子どもの頃の原体験が大きく関係していました。

小学校低学年のとき足の病気で入院、2年間の車イス生活。その後野球を始め、高校甲子園を経験。そして国立大学に合格。
これらの経験から松田さんの中には頑張ればできるという思いがあり、その思いが松田さんの決意を後押ししてくれました🔥

継いだいま|コロナ禍でのスタート

松田さんが事業を継いだと同時に、コロナが到来。注文も今までより減り、この状態でスタートしても大丈夫なのか、と漠然とした不安を抱いていました。
しかし、お店に人が集まらなければ、注文がこないと考えた松田さんは、お店をオープンすることを決意しました。お店のアピールのために、チラシを配りに近所を周ったり、企業の披露宴等で扱ってもらえないかと営業に行ったり、今できることを全部取り組みました。

また、新たな取り組みとして、ランチ営業や豚の丸焼きの解体ショーを開始。豚の丸焼きを実際に見たり、食べたりできる機会を提供し、まずは沖縄の豚の丸焼きの文化を感じてもらう。そうすることで若い世代にも広めていきたいとお話ししていました✨

継いだ未来|「沖縄のクリスマスは、豚の丸焼き」そんな未来を

新しい文化として「沖縄のクリスマスには、豚の丸焼き」いうのが当たり前になっているのを目指したい。
豚の丸焼きが沖縄の伝統文化・伝統料理ということを広めていきたい!
そのような夢を抱きながら、尽力していると松田さんはお話しされていました。

しかし、丸々1頭だと費用が高くなってしまい、購入が難しいという状況があるそうです。そのため、ハーフカットでの販売やパック販売を考案。パック販売だと豚の丸焼きの雰囲気がなくなり、特別感がなく見栄えが悪くなってしまう。
その解決策として、容器を豚の丸焼きの形にしようと試作中。松田さんは、少しでも丸焼きの雰囲気を味わってもらい豚の丸焼きの伝統を継承し、広めるべく日々できることに励んでいます。

「豚の丸焼きの新しい文化を作る」という夢を抱き、できることに挑戦している松田さんからは熱い想いが伝わってきました🔥

みなさんの感想

🙋「クリスマスでは家族で豚の丸焼きを食べたい!」

🙋「引き継ぐ際に感じた大変だったことはなんですか?」

🙋「事業承継をする時に相談した機関はありますか?」                                       

トークセッション終了後、参加者からの質疑応答では、たくさんの感想や質問が。イベントアーカイブ動画では、ここだけでしか聞けない貴重な実体験を聞くことができます。続きが気になる方はぜひ下記の動画からご覧ください!

まとめ

今回のイベントでは松田正太さんからを継ぐ覚悟や想い、実際に継いでみて苦労したこと、これからのビジョンなど、ざっくらばんに語っていただきました。これからお店を継ぐ人や、既に継いだ人はもちろん、起業創業に関心のあるみなさんにも、ぜひご覧いただきたい内容となっています。トークテーマごとに区切って見やすくなっていますので、ぜひYouTubeをチェックしてみてください!