台風直撃を乗り越えて週末の54時間を走り抜けた、スタートアップを学ぶ沖縄の熱き起業体験イベント「Startup Weekend Okinawa Vol.9」レポート

9月20日、晴れ渡る沖縄市の上空。その夜、沖縄市の創業支援拠点「Startup Lab Lagoon」に沖縄県内外から続々と人が集まり始めました。赤いTシャツ集団が、5食付きで無料のビールを飲み干す3日間。いえ、失礼しました。これは沖縄で開催された「Startup Weekend」のひとコマです。

3日間に渡って「Startup Weekend Okinawa Vol.9」が開催されました。金曜の夜18時から週末の2日間を利用してスタートアップの立ち上げ方を学ぶ起業体験イベントです。

初日の夜、静かなる躍動感と活気がみなぎる会場は、特典として参加者に配布された「Startup Weekend Okinawa Vol.9」の赤いオリジナルTシャツで赤に染まっています。

受付を済ませると、目の前には料理とお酒が並ぶ豪華なテーブル。

うわっ何だかいきなり楽しそう…。

懇親会からスタートするイベント、皆さんは経験ありますか?

2009年から全世界で開催されている「Startup Weekend」は、非営利団体として活動しているため、運営メンバーやコーチ、審査員までもが全員ボランティアとして参加しています。毎回参加者は年齢層や職種が多岐に渡り、今回は参加者45名、運営メンバーを含めて総勢60名。最年少はなんと中学3年生!初日からメラメラとした熱気を感じます。

今回最大の危機を迎えたのが、台風17号の直撃でした。そんな波乱万丈にもめげず、54時間を最後まで走りきり順風満帆にフィニッシュを迎えた「Startup Weekend Okinawa Vol.9」。天災に悩まされた分だけ、今までとは異なる大きな壁を乗り越えた3日間となったようです。

「Startup Weekend Okinawa Vol.9」とは!?

最初に「Startup Weekend」とは、2009年にアメリカのシアトルで発祥し、現在までに世界158カ国で7,000回以上開催された起業体験イベントです。3日間のうち54時間をかけてイベントに挑み、全世界で45,000以上ものスタートアップが生まれたそうです。

コンセプトは「No Talk, All Action」。簡単に訳すと「話すな、すべては行動だ」、つまりは「黙々と行動する」ことを意味する言葉です。会議室でのディスカッションだけに留まらず、アクションを起こしていこう!そして、スタートアップを体験して、事業を立ち上げるアントレプレナーのように自分に磨きをかけていく。それが「Startup Weekend」というイベントです。

沖縄では9回目の開催となった今回のテーマは、観光とテクノロジーを掛け合わせた「リゾテック」です。県内外からコーチや審査員、スポンサーさんが集まり、54時間もの間、初対面の参加者たちがチームを組んで切磋琢磨しながら、「リゾテック」をテーマに新しいサービスを企画・考案していきます。

1日目は、ゆるりと懇親会から始まり、ウォーミング アップと1分間ピッチ、2日目に向けてチーム作りをします。2日目は、主にスタートアップのビジネスモデルを企画・考案・検証し、午後はコーチングを受ける時間が与えられ、実際にプロとタイプを実装する作業を行います。

3日目は、残りの作業やピッチの資料作成と準備。夕方から行われる最終ピッチを終えると、審査員の厳しい質問とジャッジの末に、上位3チームが表彰されます。ラストは、安堵した笑顔が溢れる懇親会でフィニッシュ。こうして3日間のイベントが幕を閉じるのです。

1日目、金曜夜18時スタート!顔合わせの懇親会やピッチの練習、チーム作りまで

お酒付きの懇親会からスタートするも、最初は遠慮気味に隣の人に声をかけていく参加者の皆さん。料理を突きながら片手にはお酒。お酒の力を借りてか、初対面の参加者同士がすぐに打ち解けて交流し始めます。これから54時間の耐久レースが待ち構えているとは思えないほど和やかな雰囲気です。

しかし、ここには仕掛けがありました。イベント開催以前から、運営メンバーや参加者が非公開のFacebookグループに参加して、予め自己紹介を交わしていたのです。懇親会で話したい相手を事前に模索してきた参加者もいたはず。参加者同士が和やかに会話していた背景には、そんな要因もあったのです。

また、Startup Weekendでは、3日間の開催期間中にネームタグを身に着けます。

参加者は「Hacker(ハッカー)」「Designer(デザイナー)」「Hustler(ハスラー)」の中からタグを選び、運営側は「Organizer(主催)」や「Judge(審査員)」など、ネームタグを見れば役割や参加者の職種がひと目でわかり、そんな仕掛けも参加者同士のコミュニケーションに一役担っていたのです。

楽しい懇親会から一変、ファシリテーターの中本卓利さんから招集の声がかかり、いよいよスタート!オーガナイザー豊里さんの挨拶から始まり、スポンサーのアイパブリッシング株式会社さん、株式会社 NTTドコモさんが挨拶を続け、イベントの概要説明に入りました。

少しばかり浮足立つ気分を押さえて、皆さん真剣に話を聞いています。

その後は、脳を温める準備体操のように、全世界で活用されているアイスブレイク「ハーフベイクド(half baked)」へ。2つのキーワードを組み合わせて1つのスタートアップを創造するワークショップです。

「では、皆さんキーワードをください!」

ファシリテーターの声に反応して、参加者から次々とキーワードが上がり、「泡盛!」「ビール!」「ウィスキー!」、いやいや「禁酒!」と、さすがの沖縄。お酒ばかりじゃないですか…。

合計12個のキーワードが出揃い、チームに分かれて自己紹介タイム…!参加者の緊張を解す仕掛けが再び発動します。自己紹介をしながら選びたい2つのキーワードをチームごとに相談するようファシリテーターから指示されて、時間はなんと5分間。短時間でまたたく間にファシリテーションされていく参加者の皆さん。

発表をかねた1分間ピッチに突入するも、各チームとも上手く話がまとまらずにタイムオーバーで強制終了。次々と順番が回っていき、笑いあり拍手あり、何だろうこの楽しいスピード感…。

「残念ならが皆さんの発表はピッチではなくプレゼンです。ピッチとは要求を含めた発表をすることです」とファシリテーターから手厳しい指摘。相手に要求を伝えるかどうかが、プレゼンとピッチの違いだそうです。

そして、ここから本番がスタート。「リゾテック」をテーマにした新しいスタートアップのアイデアを持つ人、提案したい人は挙手。15名ほど挙手したところで「それはお金になりますか?」とファシリテーターから質問されて全員手を下げる(えっ?)。

「ピッチをしない人は、残りの料理を食べ尽くす時間です(約10分)」

会場から笑いが起こって、そそくさと料理台を囲む素直な参加者たち。10分間でピッチ用紙を手描きで作成し、1分間ピッチが始まると、その背後にはデカデカと1分間のアラーム表示です。数字が減っていくタイマーを見て、あっ。あと10秒…!!こっちが冷や冷やします。

最も大事な部分を話せずに時間切れになる人や、たった1分のピッチで存在感を放つ人もいて、ある人は「テーマがリゾテックなので観光をぶっ壊すサービスを作る!」と発言して会場からの爆笑を誘い、最年少の中学3年生マギー・ジョナサンくんも1分間ピッチにチャレンジ。

全員終了した後に「今から40秒以内に手を挙げれば、1分間ピッチをできます!」とのファシリテーターからのオファーに再び会場が爆笑。その勢いに押されて4名が挙手をして再び1分間ピッチが再開されました。

次は、1分間ピッチで提案されたサービスに対するヒアリングの時間。誰と一緒にやりたいのか、誰のアイデアに投票したいのか、この先のことを考えながらヒアリングをしていくいのです。

開始早々、まさに白熱!

複数人が代わる代わるにピッチをした人を取り囲んで早口で質疑応答タイム。ある人の前には人が群がり、ある人の前はガラ空き。誰に質問しようかと悩む暇もなく時間が過ぎていくため、勢いだけで突進する人もいて熱を帯びた白熱した会話が繰り広げられています。

そして、とうとう緊張の瞬間。1人3票の投票権を持ち、どのアイデアを選ぶのか、投票が始まりました。その結果、9つのサービスが選ばれました。おめでとうございます。

しかし、ここで終わりじゃないんです。9つのサービスのうち、まだ脱落していくんです。2日目に向けたチーム作りが始まり、選ばれた9名が30秒ピッチをして仲間を集めていきます。3名以上集まればチーム成立、2名以下なら提案したサービスは却下。

き、厳しい世界だ…。

まるで優秀な新卒をオファーして群がるリクルートのよう。最低でも2名を口説き起こせばチームを作れます。

人の輪がどんどん大きくなるチームもあれば、少人数でゆったりと話すチームもあって、すでにチームカラーが出来つつあるよう。最終的に7チームが結成されました。

さらに翌日のアナウンスを聞いてびっくり!Startup Weekendは、会場に集合することは義務ではなく、2日目の14時〜16時に受けられるコーチングを断ったり、海に遊びに行ったり、重要人物に会うために飛行機で移動することも許されていて、とにかく自由なんです。

初日のわくわくな4時間はあっという間に終了。2日目から各チームがどのような動きをするのか、楽しみになってきました。明日も頑張ろう!と笑顔で解散。しかしその時は、台風17号が沖縄本島に上陸するとは誰もつゆ知らず…。

2日目、早朝5時に予想外の暴風警報!台風17号という難題が現る中、黙々と作業する参加者たち

2日目もろに沖縄本島が暴風域に入り、朝から台風17号の真っ只中。「えっ。嘘でしょ?」と誰もが思った瞬間でした。それもそのはず、1日目の夜、沖縄本島は暴風域から外れる予報が出ていたのだから…。

一時は冷や冷やした場面もありましたが、会場近くに宿泊した参加者が朝から続々と集まり、決死の覚悟で(?)正午には半数近くのメンバーが集結しました。

各チームともSNSやネット会議でメンバーと連絡を取り合いながら、2日目の作業に取り組んでいきます。午前中はチームごとに課題の炙り出しやビジネスモデルのブラッシュアップ、アンケートを取りデータを集めて検証するチームも現れて、大量の付せん紙に書き出して思考を整理するなど真剣にディスカッションをしています。

アイデアを重ねて深く狭く絞り込み積み上げていくチームがあれば、ターゲットにブレが出てコンセプトそのものを覆す羽目になったり、そもそもこのサービスは必要なのか?と原点から再出発するチームもいて、どのチームも難航を極めながら時間との戦いです。

「僕たちは、わりとスムーズでしたよ。すんなりと決まっていった感じです」

「私たちのチームは人数が少なかったため、アイデアが煮詰まった時が苦しかったですね」

チームの人数もしかり、誰とチームを組むのか、誰のサービスに乗っかるのか。初日のチーム分けの時点である程度の方向性が見えているのかもしれません。しかし、あの初日の短時間で何かを見極めるのは難しいはず…。

2日目の午後、参加者の心強いサポート役として登場するのがコーチの人たちです。14時〜16時の約2時間。7名のコーチからコーチングを受ける機会を与えられ、30分刻みの早い者勝ちで予約ができる流れです。

コーチングを担当した7名の方々。

・株式会社アンカーリンクジャパン 代表 中村 小川 真司

・Lykwyz Pte. Ltd. Ryan Li 氏

・株式会社ファウストビート 代表 嶋根 秀幸氏

・Payke 代表取締役 CEO 古田 奎輔氏

・株式会社カヤックLiving 代表取締役 土屋 有氏

・琉球銀行 法人事業部 地方創生グループ 調査役 小川 真司氏

・パラレルキャリアエバンジェリスト/プロダクトデザイナー 常盤木 龍治氏

台風の影響で飛行機が飛ばずに会場不在となったコーチたちは、オンラインの「Zoom」を使ってネット会議でコーチングを行うなど、インターネットの利便性を実感する場面となりました。

コーチングでは、いいコンセプトだと褒められたチームがあれば、そもそもそのサービスって必要?いらないんじゃない?と手厳しい指摘を受けたチームもいて、サービスの企画を再び考え直す場面もありました。

コーチが壁打ちとなりアドバイスや質問を投げる中、15時頃には参加者の8割が会場に集合。活気が戻ってきた会場は、明日に向けてラストランへとスパークしていきます。

本来であれば、プロトタイプの制作・実装までを試みる2日目。イレギュラーの台風直撃によって思うようには進まず、その点だけが心残りだったと思います。今回ばかりはしょうがないと全員が認める中、自分たちの力で出来ることをアクションしようと、参加者の皆さんは動き続けていました。

待ちに待った夕食タイムです。Startup Weekendでは、3日間のうち、初日の懇親会、2日目は昼食・夕食、3日目の昼食・懇親会と、5回の食事が提供されます。

懇親会ではお酒も用意されて、一般の参加費4,000円(早割)〜6,000円(最終)があっという間に元が取れしまうイメージ。いいの?こんなにサービス良くていいの?と心配するような破格の参加費です。

学生さんはさらに半額ほど割引されて、ご飯を食べるついでにスタートアップを経験しちゃおうぜ!なんて紹介したくなりますね。

3日目、時間が足りない焦り!ラストスパートでまとまっていくチーム

とうとう最終日がやってきました。ファシリテーター中本さんの合図でスタートした3日目。説得力を増すピッチを行うためには!との説明から始まりました。

ピッチでは最初に10〜30秒で概要を説明すること。課題を解決するソリューションやマーケットのターゲット層は合っているのか、どのような製品やサービスを作り、どのように収益化できるのか。ネット検索で表示される情報は全世界の誰もが知る情報であって、統計の数字を使わずに自分が調べた真実だけを伝えていく。また、競合他社の分析や調査がとても重要だと指摘していました。

ピッチの資料作成については、1スライドに1ビジュアルと1メッセージ。残りは口頭で補足を加えて、必ず何度か練習をすること。最後は「熱意を!」と締めくられて、最終日の作業がスタートしました。

議論を重ねて方向性がブラッシュアップされていくチームが存在する一方で、3日目にして、まだビジネスモデルのアイデアが固まってないチームもあり、通常のStartup Weekendでさえ、時間が足りずに焦るところを、イレギュラーな台風に見舞われて、さらに時間が押しています。

各チームとも諦めずに数時間ものディスカッションを繰り返し、時間切れになるまで動き続ける闘志が透けて見えて、思わず心の中で「ファイト!」と応援しくなる場面がありました。その真剣な眼差しの先に何が見えているのか。16時開始の5分間ピッチが待ち遠しくなります。

しかし、会場の空気はさほど重苦しくなく、昼食タイムに談笑するチームもいました。

心なしか焦る表情よりも笑顔を多く見た気がします。もしかすると、皆さん初日よりもメンタルが強くなっている?そんな気さえするメリハリのある気持ちのいい空気感でした。

ここで今回最年少の参加者、中学3年生のマギー・ジョンソンくんです。

15時過ぎからピッチの練習に入り、まだまだ!とピッチの資料を開始間際まで手直しする強者まで現れて、会場内の熱量が徐々にヒートアップしていく感覚を全身で浴びていました。

そして、16時ジャスト!集合の声がかかり、熱い闘志を心に秘めた45名の参加者がStartup Lab Lagoonの1階ホールに集まりました。

ファシリテーターから「No Talk, All Actionを実践できた人はいますか?」との急な質問にほとんど手が挙がらず、「少なっ!」と突っ込む中本さん。「今回は台風だったので仕方がないですね。笑」ドッと会場に笑いが起きます。

オーガナイザー豊里さんの挨拶が終わり、いよいよ5分間ピッチがスタートです!

スタンバイした3名の審査員の方々。

・一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター 専務理事 永井 義人氏

・株式会社ヌーラボ 代表取締役社長 橋本 正徳氏

・台湾アクセラレーターiiino社 CEO兼Co-Founder David Kuo氏

緊張の瞬間!ピッチがスタートしました。さすがの最終日。皆さん、ピッチのまとめ方もトークも上達してますよね。おもしろ楽しく聞き入ってしまい、3日間の集大成がこのピッチに集約されています。

ここで、7つのビジネスモデルの概要を紹介しましょう。最初のアイデア(3日目の午前中)と最終プレゼンのコンセプトを比較すると、短時間の進化を理解できると思います。

1.トイレスコープ

最初のアイデア「あなたとトイレをつなぎます」

最終プレゼンのテーマ「インバウンドの観光客向けにトイレを紹介するアプリ」インスタ映えするトイレもある!

2.宿 × IT × 街

最初のアイデア「宿×ITでまちにエンターテイメントを提供する」

最終プレゼンのテーマ「旅の計画からエンターテイメントを提供するサービス」デスクトップの画面に見立てて、立体化した模型を用意していた。

3.ONEXT(OKINAWA CONECTの略)

最終プレゼンのテーマ「沖縄のIT人材不足を解消するマッチングアプリ」出張や旅行で沖縄に訪れたIT人材のスキルと沖縄の観光情報を交換するサービス。

4.Triplane

最初のアイデア「気軽に軽くない旅作り」

最終プレゼンのテーマ「気軽だけと軽くない体験」日々の小さなステップが旅につながるソリューション。写真を選ぶうちに旅の計画が完成するサービス。

5.りまもり

最初のアイデア「おまもりサブスクリプション」

最終プレゼンのテーマ「お守りを毎年交換し続けてお守りを処分する罪悪感を換金するサービス」課題の入り口からゴールまで段階を踏んで考えられていて、オプションまで用意する周到さ。

6.Tour End

最初のアイデア「旅人を一時的な住人とし地域のコミュニティとマッチング」

最終プレゼンのテーマ「あなたのスキルを生かして地域コミュニティを幸せにして偶然の旅をデザインするサービス」二重、三重に仕掛けがある一連の流れに好感度。

7.YUIMARU

最初のアイデア「留学生/海外出身者・外国語のできる県民・企業の三者が繋がり合えるプラットフォームの提供」

最終プレゼンのテーマ「この島に繋がりというソリューションを」未来が担える沖縄の人材を作るために、さまざまな国際性豊かなコミュニティを形成する。プロトタイプの実装を行い、報酬の流れまで提示。

最終プレゼンのピッチを行った後、各チームへ審査員から3分間の質疑応答。トイレスコープに対しては「切羽詰まってる人が使うアプリなのかが最大の疑問です。笑」と審査員から質問があり、納得感がありすぎて会場どよめく。

りまもりのアイデアに「ちょうど昨日妻からお守りの処分について質問されたところです。笑」とタイムリーな会話を切り出す審査員。Tour Endへの質問には「コミュニティだと気になるのが、トラブルメーカーをどう審査していくのか」と不安材料をリスクヘッジする質問が出ました。

3日間の集大成!上位3位の表彰式

審査員がジャッジしている間、今回のスポンサーである金沢のアイパブリッシング株式会社さん、株式会社沖縄銀行さんの活動が紹介されました。

15分間でジャッジを終えた3名の審査員が席に戻ると、いよいよ上位3位までの発表です。

会場内に緊張が走ります。「では発表します!第3位は(ドゥルルルルル…)」

3位は、Tour Endチーム!

女性メンバーから「心からオーガナイザーと同じチームに入って良かったなと思いました!笑」と大喜びの様子。9名もの大所帯で最後まで走りきった、Tour Endチームの皆さん。

おめでとうございます!

続いて2位は・・・

2位は、YUIMARUチーム!!

高校2年生げんのすけくんがリーダーとしてチームを引っ張り、2位を獲得。審査員から「うちでアルバイトしませんか?」とヘッドハンティングされて会場が湧く場面もありました。

高校生が活躍する姿を見て、沖縄の未来は明るいな〜!とほとんどの方が感じたのではないでしょうか。しかも1週間前にも県外でStartup Weekendに参加したばかりだそうです。

YUIMARUチームの皆さん、おめでとうございます!

そして、栄えある1位は・・・

りまもりチームでした!!!

5分間ピッチの冒頭で「神社と観光ってあまり関係ない気もするんですが…(笑)」と繰り出していた、りまもりチーム。審査員から出資したいとの声まで挙がり、絶賛の嵐!

りまもりチームの皆さん、おめでとうございます!

実は、もう一つ賞が残っています。

スポンサーのアイパブリッシング株式会社さんから特別賞として、その名も「Civic Tech賞」。石川県金沢までの往復航空券とホテル1泊分の宿泊券という豪華な景品付きです。

受賞したのは・・・

ONEXTチームでした!

航空券と宿泊券は1名分ではなく、なんとチームの人数分!しかし、1チーム3名ほどと聞いていたアイパブリッシングさんから「ええっと…。招待する人数に関してはちょっと検討させてください」と苦笑いです。

それでも大盤振る舞いすぎるでしょ?と驚いて目が点になりました。笑いあり苦悩あり、真剣な眼差しと笑顔が交差した54時間の週末を乗り越えて、このイベントで得た喜びは、過酷な時間をもオブラートに包んでしまったようでした。

「Startup Weekend Okinawa Vol.9」のクライマックスを迎えて

2日目に最大の危機を迎えながらも大盛況で幕を閉じた「Startup Weekend Okinawa Vol.9」は、トラブルあり笑顔あり、最後は達成感が溢れて、ラストの懇親会ではお酒が進む、進む。そんな参加者の皆さんを見て、何かしら手応えを感じた今回の経験が、実際に起業する時やスタートアップの立ち上げに役立つのでしょう。

達成感という名のクライマックスがエンディングを盛り上げました。

全世界で開催されているイベントなだけに、参加者の動きが止まることなく考え尽くされた施策や動線が張り巡らされて、参加者の行動を後押しする工夫があちこちに凝らされていました。時間の許す限り深く思考を揺さぶって、仲間とともに議論や葛藤、ブラッシュアップを繰り返し、ソリューションを実現するプロトタイプの実装までを、54時間という短い時間で一気に駆け抜けます。

集中力と思考力、そして仲間を信じる力を養うことも可能なスタートアップを疑似体験する一連のプロセスには、チームビルディングやアイデアをプロダクトに昇華する、基盤となるノウハウが面白いくらいに転がっていたようです。奥が深くとても熱いイベントでした。

「明日もまた、アクションを起こしていこう」


(取材・文/OKINAWA GRIT 代表 みやねえ