2022年3月29日イベントレポート

【イベントレポート】「OKINAWA STARTUP PITCH vol.3 クロスタ-Cross×Start」

「OKINAWA STARTUP PITCH vol.3 クロスタ-Cross×Start」をLagoonにて開催しました!

目次
・クロスタ(Cross×Start)とは?
・イベント内容
・参加者の感想
・まとめ

【クロスタ(Cross×Start)とは?】
クロスタとは一般的なビジネスコンテストとは異なり、「起業したい!でも夢を実現するためにどうしたらいいのか分からない…」そんな人たちを応援しよう!という新しいビジネスコンテストです。

学生、社会人などの属性や立場を超えてひとびとが交差(Cross)する。
その出会いを通して生まれる新たな気づきや発見をビジネス、それぞれの夢の実現へ繋げることを目的としています。

 

【イベント内容】
今回のクロスタでは学生の方にもビジネスに興味を持ってほしいという思いから
学生向けのビジネスアイデア構築ゲームイベント「ぺちゃくちゃ部門」と、
起業したい!という夢を持つ方々を応援する「スタートアップ部門」の2部門で開催しました!

「ぺちゃくちゃ部門」
こちらの部門では学生向けビジネスアイデア構築ゲームを行い、約20名の学生が参加してくれました。
内容を簡単にご紹介すると、5人チームで2~3個の単語を使ってビジネスアイデアを考えて最後に発表するというものです。


実際にでたアイデアとしては…
「自動でアルコール除菌ができる雑誌。店頭にある雑誌でも衛生的な状態を保てる」
「ペンにアルコール除菌液が入っていて、図書館などで机や椅子を使った後にペンのボタンを押すと自動でアルコール除菌をしてくれる」
「課題を終えるごとに犬が成長するアプリ」
などなど、奇想天外なアイデアが集まりました!
ほとんどの参加者の学生はそのまま「スタートアップ部門」に観覧者として参加し、「身近な課題や社会の課題の解決を諦めてしまうのではなく、自分で解決するという選択肢がある」ことを知ってもらうことができました!

「スタートアップ部門」
こちらの部門はビジネスコンテストなのですが一般的なものとは異なり、「起業したい!でも夢を実現するためにどうしたらいいのか分からない…」そんな人たちを応援しよう!という新しいビジネスコンテストです。

今回は「交流」がイベントのキーワードになっているため、審査員と発表者、そして観覧者が交流できるようにやり方を工夫しました。
施設の中に3つのブースをつくり、各ブースに1名の審査員と1名の発表者、そして数名の観覧者を配置。
3つのブースでは同時に発表がスタート。
発表者①さんが審査員Aさんのブースで発表しフィードバックが終わったら①さんは次のブースに移動、審査員Aさんのブースには次の発表者②さんが来て発表するというものです。

どのブースでも発表後には審査員の方からのフィードバックだけでなく、観覧者の質問や感想が飛び交っていました!

そして今回は6名の方がビジネスアイデアを発表!
一人ひとりが自分が解決したい課題とその解決策について熱くプレゼンをしてくれました!

そんな発表者のプレゼンを3名の審査員の方にフィードバックしていただきました。

以下、審査員名(順不同)
・一般財団法人 沖縄ITイノベーション戦略センター アクセラレーションセクションマネジャー  兼村 光
・株式会社 FROGS代表取締役CEO 山崎 暁
・株式会社アウトバウンド代表取締役 伍香 秀真

審査員の皆様、お忙しい中本当にありがとうございました!

ちなみに気になる結果は…

優勝
「LGBTQ家族子育てサポート」翁長由佳さん

準優勝
「重機✖️旅 クレーン体験型ツーリズム」石橋洋人さん

学生賞
「水産業に携わる事業」宮城清也さん

賞が贈られた方もそうでない方も今回のフィードバックを活かして次のアクションに進めていきたいという思いが感じられました!

【参加者の感想】

「ぺちゃくちゃ部門」参加者、「スタートアップ部門」の観覧者、発表者の感想を一部ご紹介します。

・ビジネスにあまり興味はなかったが、身近に感じることができた。

・発表者が受けていたフィードバックを聞いて自分が起業するときの参考になった。

・生まれて初めてプレゼンをしてすごく緊張しました。いただいたフィードバックを無駄にしないで今後も頑張っていきたいです。

今回は応援することを目的としたビジコンを開催しましたが、発表者の次のステップに繋がるようなイベントにできたようでとても嬉しかったです!

 

【まとめ】

今回のイベントを通して、観覧者の皆さんには「身近な課題や社会の課題の解決を諦めてしまうのではなく、自分で解決するという選択肢があり、それを応援してくれる場所がある」ことを知っていただけたのではないでしょうか。
またスタートアップ部門の発表者の皆さんに「夢を叶えるための次のアクションを示す」ことができたようで幸いです。
起業というのは決して簡単な道ではないと思いますが、今回のイベントを通して「夢に向かって行動している人」をさらに応援する場所を増やしていけたらと感じました。

今後もLagoon Kozaでは様々なイベントを開催していきますので、お楽しみに!

 

2022年2月17日イベント

OKINAWA STARTUP PITCH vol.3 クロスタ-Cross×Start

【OKINAWA STARTUP PITCH vol.3 クロスタ-Cross×Start】

学生と学生、学生と社会人、社会人と社会人・・ 。
属性やそれぞれの立場を超えて、ひとびとが交差(Cross)する。
出会いを通して生まれる新たな気づきや発見をビジネス、それぞれの夢の実現へ繋げます!

【プログラム詳細】
◯14:00-15:00
「第一部 ぺちゃくちゃ部門」:アイデア出しゲーム
■ゲーム内容
①1分間、付箋で思いついた単語を書く。
②付箋を混ぜる。
③各チームに3,4枚付箋を渡す。
④ごちゃ混ぜの付箋からビジネスアイデアをチームで考える。
※現実的に不可能でもOK
※絶対に意見を否定しない

◯30分間の休憩

◯15:30-17:30
「第二部 スタートアップ部門」:回転寿司フィードバック大会!

■こんな人にオススメ!
将来的に起業を考えているが資金調達の前の段階で、審査員からのフィードバックを受けて次のステップに進もうとしている方。
→今回のクロスタでは審査員に個別でプレゼンしフィードバックをいただく形になっているため、ビジネスモデルに自信がない方でも安心してご参加いただけます!
クロスタを通してあなたが持っているビジネスアイデアを形にするきっかけづくりをさせていただきます!

■内容
①審査員Aさんがいる机で5分間のプレゼンをした後に、10分間のフィードバックをもらいます。
②審査員Bさんがいる机にいき、同じく5分間のプレゼンをした後に、10分間のフィードバックをもらいます。
③審査員Cさんがいる机にいき、同じく5分間のプレゼンをした後に、10分間のフィードバックをもらいます。


④審査員が全ての参加者にフィードバックをした後に審査を行い、優勝者と準優勝者を決めます。

◯17:30-19:00「交流会」

【 応募方法】(それぞれのリンク先からご応募ください。)
◯観覧
(スタートアップ部門から交流会までの観覧可能)
参加お申し込みはこちら↓
https://forms.gle/2YSiSgSPT8xVFAsB7

◯ぺちゃくちゃ部門
(ぺちゃくちゃ部門への参加とスタートアップ部門から交流会までの観覧可能)
参加お申し込みはこちら↓
https://forms.gle/NV2UjmceaY5DoBrv8

◯スタートアップ部門
(スタートアップ部門への登壇と交流会への参加が可能)
参加お申し込みはこちら↓
https://forms.gle/7KrMjiQSb2HrrwpF9
・2/10(木)〜3/4(金):スタートアップ部門の登壇者募集期間
・2/21(月)〜3/11(金):スタートアップ部門の応募者メンタリング

 

2021年12月27日イベント

[想定外の未来をつくる!]沖縄市の個性が集うワークショップ[高校生向けイベント開催]

想定外の未来をつくる!高校生向けイベント開催!

※当イベントは、沖縄市産業祭りの中止に伴い、中止になりました。

沖縄市の個性を集めたら何ができる?!」というテーマのもと、沖縄市内の様々な学校に通う学生たちが、自分の強みを発見し、それをクリエイティブに発揮するためのきっかけを掴むワークショップを行います。 

3つのメインワークショップ

①世の中はだれかの仕事でできている―産業まつり探検隊

当日はコザ・ミュージックタウン等で産業まつりの真っ只中!

産業まつりを見学し、世の中にはどんな仕事があるのか調査します。

 

②「自分の個性が爆発する肩書」をつくろう

自分のワクワクすること、自分のできることを分析しながら、

自分では想像しなかったような将来の可能性について、仲間と一緒に発見していきます!

 

③「想定外の未来を作る」プロジェクトづくり

集まったメンバーの個性と得意をあわせて、課題を解決するためのアイデアを生み出してみるワークショップです。

 

参加対象者

沖縄市内の高校に通う学生 もしくは沖縄市/Lagoon Kozaに関わる学生向けプログラム参加者 定員20名

お申し込みはこちらから!

https://forms.gle/rKidRb8Hn3GAuByk7

 

 

2021年9月14日ニュース イベント

台湾×沖縄 スタートアップ支援プログラム始動!

Lagoon Kozaは、台湾と沖縄をつなぐアクセラレーションプログラムを開始しました!!
※台湾を始めとする海外のスタートアップ向けのプログラムです。


台湾のスタートアップアクセラレーターiiiNNOと連携して、台湾から沖縄に、沖縄から日本のマーケットに挑戦したい海外スタートアップ企業を応援する3週間のプログラムを開催します。



第1週 セミナー(9月30日)
日本市場の特徴やビジネスマナー等の基礎を学ぶセミナー。
沖縄・日本への進出をスムーズに行えるように知識を身に着けます。

第2週 オンラインマッチング(10月7日)
会社のフェーズに応じて必要なネットワークを広げ、
ビジネスプランを最適化するためのメンターとのマッチングを行います。

第3週 デモデイ(10月18日)
沖縄・日本のスタートアップエコシステムの投資家やサポーターに向けたピッチを行うための準備を行います。
後半では実際に公開ピッチを開催します。

台湾と沖縄をつなぐスタートアップ・エコシステムに飛び込んでみよう!


参加無料
申し込み締め切り:9月22日水曜日

説明ページ(英語)
http://iiinno.co/japan-acceleration-camp-okinawa-fall-2021/

今後は沖縄から台湾へ進出したいスタートアップ向けのプログラムも開催予定です!
引き続き、Lagoon Kozaのニュースをチェック!

 

2021年1月4日English

Okinawa wants more entrepreneurs!

OKINAWA WANTS MORE ENTREPRENEURS!

Thinking about starting a business in Okinawa? We can help!

Lagoon Koza supports those who wants to start your business in Okinawa.

We assists you starting your business.

Lagoon Koza (or, we simply call as “Lagoon,”) is owned by Okinawa City. We are aiming to shape new economy and startup community in the city by assisting starting up businesses, providing workspaces, equipments, lectures and events.

What We Do

We have at least one english speaking staff a day.
Feel free to visit and talk to us!

-Consulting

We will listen to your idea and introduce suitable programs, support system and people who might be able to help you. We have experienced staffs in small businesses including ICT related startups, food business, accommodation business, and so on. Please talk to us to brush up your business plans, get inspired and get a little help from others.

-Events and Workshops

Information and network is the key to the success, especially you are new to the city or the area of interest. By joining our events and workshops might help you to expand your idea and local supports. Programming school is also provided (Japanese only).

-Facility

The first floor of our facility is free to use as a co-working space*. Please drop in anytime you want to get your tasks done. Feel free to talk to our staff for your updates, or our updates. The more engaged, the more involved.
*Open 1pm-9pm. Closed on Wednesdays and Sundays.

Please follow our social media to keep up with us!
Facebook: https://www.facebook.com/StartupLabLagoon/
Twitter: @Lagoonkoza
Instagram: @startuplablagoon

 

2020年11月10日イベント 起業・創業 イベントレポート

まさかのバーチャル展示会!Okinawa Startup Festa 2020 Virtual イベントレポ

去った10月30日、沖縄で、おそらく世界初のバーチャル×世界同時多発×オンライン×オフライン×スタートアップ という、てんこ盛りすぎるイベントが開催されたことを、皆さんはご存知でしょうか?

それが Okinawa Startup Festa 2020 Virtual

開催の背景

Okinawa Startup Festa は、沖縄が持つ歴史や文化、地理的優位性を活かし、日本とアジアのイノベーションハブとなり、スタートアップアイランドを標榜する沖縄県のアクションの1つ。2018年度から開催されており、今回で3回目の開催となりました。

今回は、コロナ禍による環境変化、そしてデジタルトランスフォーメーションが急進している社会状況を踏まえ、まだ世界的に珍しい「バーチャルカンファレンスプラットフォーム(VCP)」を使った完全オンライン方式で開催することに。

しかし、コロナ禍においても、これまで関係を築いてきた台湾のスタートアップ、そしてアクセレーターとの繋がりを保ちたい!ということで、バーチャル空間の形成やブース出展・そしてピッチ参加など多方面で協力することとなりました。

VCPって何だ?

▲Nex Tokyo、Osaka Innovation Hubのブースと、参加者のアバター

今回メイン会場となったのは、「バーチャルカンファレンスプラットフォーム」、通称VCP。

仮想空間上に、通常の展示会場と同じようにステージが設けられていたり、各社のブースが設置されています。
参加者は、アバターを操作して、展示会場を自由に探索することができるのです。

今回は、このバーチャル会場のステージにて、基調講演、スタートアップピッチなどのプログラムが行われました。

コロナ禍だからこその挑戦、可能性

プログラムの内容は、こんな状況だからこそ、さらにできることがある。やるべきことがある。というポジティブなエネルギーであふれていました。

ISCOの稲垣理事長のキーノートには、沖縄とIT、そしてリゾテックにかける希望にあふれていました。

 

また、OIST のアントレプレナー・イン・レジデンスである中津氏によるキーノートは、OISTとディープテック、そしてスタートアップの可能性が力強く伝わってくるものでした。

クロージング・セッションでは、日本のスタートアップの先駆者たち、OIST、そして台湾のメンバーが集まり、示唆深いディスカッションが繰り広げられました。

バーチャルプラットフォームを使ったフェスタの開催は、コロナ禍だからこその発想でした。
すでに繋がりのあった台湾企業の提供するVCPのシステムを利用することができ、台湾とのつながりを再確認する良い機会にもなりました。

写真は、Lagoon Online Studio から参加する trevaryの金城さん。観客が見えない中でも、皆さん堂々としたピッチをしていただきました。さすがですね。

今回は、日本スタートアップ支援協会(JSSA)、Osaka Innovation Hub、 Fukuoka Growth Next、沖縄銀行から賞が提供されました。

それぞれ受賞された皆様、おめでとうございます!👏✨

 

【JSSA賞】株式会社 Alpaca.lab

【沖縄銀行賞】株式会社 Attic Start (サービス名:Paike)

【Osaka Innovation Hub賞】Queue Q Co., Ltd(台湾、タイ)(台湾)、Ubestream Inc.(台湾)

【Fukuoka Growth Next賞】株式会社トラベルテックラボ

 

 

盛り上がる台湾会場

台湾では、アクセラレーターであるiiiNOを中心に、沖縄のイベントに合わせてオフラインイベントも開催されました。

なんと、三線の演奏で幕開け!

沖縄からのゲストも参加。リアルなブースも用意され、直接の交流ができる場にもなりました。

また、ピッチも舞台上で行っているものの音声をバーチャル会場に送るという手法!
ハイブリッド開催の新しい可能性を教えてもらいました!

バーチャルの裏側

メイン会場はバーチャルですが、運営側はLagoonで必死のオペレーションを展開。

まずは、ピッチのみなさんが順番に間に合うように、資料がちゃんと表示されるようにサポート。沖縄会場から参加したピッチ登壇者は、アバター操作をスタッフが行ない、ピッチに集中していただけるようにしました。

 

YouTube配信では、バーチャル会場の様子をお伝えしつつ、台湾の会場とつないだり、動画を挟んだり。
今回は、VCP空間、動画、ZOOM会議、そして現場中継の組み合わせ。その上、要所要所に短い動画が挟まれるなど、
細かいスイッチングが求められました。

進行が滞らないよう司会をしたり…。Lagoonの配信環境が強みとなりました。

 

事前調整に、数回のリハーサル、台湾との打ち合わせを重ね、当日トラブルもありながらもやり遂げたこのイベント。

参加していただいた皆様に、心から御礼を申し上げます!

オンラインイベントの新たな境地に一歩踏み込んだ今回のイベント。
Lagoonは、これからも挑戦を続けていきます!

 

▼当日の配信の様子は、こちらから観ることができます!

 

2020年10月15日未分類

【イベントレポート】本質を見失わないニューノーマルの提案。【Hello! New Normal 沖縄観光産業のニューノーマル。第4回】

これまでゲストを招いて、新しい観光のあり方についてお話しを伺ってきた、「沖縄観光産業のニューノーマル。」シリーズ第4弾。

今回はこれまでのトークイベントの内容をまとめ、次に活かすためのディスカッションを行う。観光に携わる/関心のある若い世代がディスカッションオーナーとなり、本質を見失わない沖縄観光の「あたらしいふつう」について4つのテーマで議論しました。


今回の主役は「わたしたち」

これまでのゲストを招いたトークセッションとは異なり、今回はディスカッションをリードする、県内の若手を招いて開催しました。

ディスカッションオーナーとテーマ

【地域】稲福政志(琉球大学4年次)
【インバウンド】宮城アンナメイ(インバウンド関係業務勤務)
【教育×環境】白石綾(地域づくりコンサル勤務)
【食】北林大(スローフード琉球)

ディスカッションオーナーは、さまざまな形で直接・間接的に観光業に関わる若手です。

また、視聴だけでなく、実際に議論に参加したい!という参加者も募集し、当日はZOOMで直接議論に参加いただきました。

ディスカッションオーナー以外のZOOM参加者も、DMOや旅行事業者、宿泊業、地域おこしや特産物開発、そして教育事業等に携わる20〜30代が集まりました。

「観光」の本質とは?

まずはディスカッションオーナーとのオープニング・セッション。
これまでのイベントを振り返りながら、まず議題となったのは、タイトルにもあるように「観光の本質とはなんだろう?」ということです。

3回のトークセッションを視聴してきた稲福さんは、海がきれい、などの他の場所でも再現されるような価値以上に、人との交流の中で感じる繋がりが本質なのではないかと提案。白石さんそして北林さんは、観光はその地域の文化や独特なものに触れに来ることが目的だと話し、地域の生活を第一として成り立っていることの重要性についても強調。一方宮城さんは、「産業」であるからには、その経済的な利益が地域に還元されるべきであることについて言及しました。

ブレイクアウトセッション

さて、ここからは、ZOOMの議論参加者も交えてのブレイクアウトセッションです。ZOOM内で各テーマに別れ、それぞれ

・各テーマの視点から考える観光の「本質」
・本質を守りつつ、変わりゆく状況や従来の課題を解決するような具体的な提案

について議論しました。

各ブレイクアウトセッションの様子は非公開ですが、それぞれ「時間が足りない!」というくらい、話が盛り上がったようです。

配信では、モデレーターの中村さんと、Lagoonスタッフ石垣が、コレまでのイベントを振り返りながら、観光の新しい形について話し合いました。

これまでも、VRとの融合、「体験」を先取りした上で地域とのつながりをつくり、移動する旅のあり方の可能性、望ましいと思う形態の観光を、今のうちにつくりあげておき、それが「あたらしいふつう」として認識されるような体制を今つくりあげておくなどのアイデアが出ました。

地域×観光チーム―「関係人口」

稲福さん率いる地域×観光チームでは、国頭村で共同売店を営む小山内さんなどが参加。共同売店の取組みなどをヒントに、出てきたキーワードは「関係人口」でした。

共同売店でも色々なイベントをしつつ、消費するだけではなく、地域と交流できる場所とし、その後の繋がりにもなっていく仕掛けをつくることを提案しました。

 

観光×インバウンドチーム―「安心・安全・快適」

宮城さん率いるインバウンドチームは、「安心・安全・快適な沖縄」を発信することの大切さについて話しました。行き先として選んでもらうためにも、この情報発信が必要不可欠だと主張しました。

また、その他にも
・観光地としてコンセプトを持ち、沖縄全体の観光に統一性をもたせる
・民間DMOの発足と予算の確保
・「健康」というキーワード
などのアイデアが、それぞれ参加者から提案されました。

 

観光×教育×環境チーム―「楽しみながら理解する」

白石さん率いる教育×環境チームは、観光の本質を「地域との関わりや地域の暮らしを知ること」と捉えました。地域への理解を通して、その地域の抱える問題についても理解が深まるのではという考えです。

さらに、それに楽しみながら関われることも重要だと強調します。そのために、
・子どもたちが地域を案内するツアーを行う
・ハッシュタグで「沖縄に来たらビーチクリーン」と発信する
というアイデアが提案されました。

観光×食チーム―「食を通して深める」

北林さん率いる観光×食チームは、「実体験をすることで自分の経験にちゃんとなること」だとし、その地域独特の経験を通して、自分の考え方などをブラッシュアップできることに価値があると話しました。

そして、どんな観光客も必ずそこで「食」にふれます。
その食がきちんと地域の背景を伝えるものであることが重要であり、また、第一次産業の様々な問題を解決するヒントにもなりえるという観点から、提案がなされました。

多良間島から参加した波平さんが紹介してくれたのは、「じゃんきむぬー*」という地元の料理。新築の建物のスラブ打ちの際に食べる、てんぷら、かまぼこや三枚肉などがBBQのように串に刺さっている食べ物です。

提案したのは、レストランなどでQRコードを読み取ると、料理の背景とともに、生産者の思いや材料についての詳細を伝えるしくみ。
生産者や料理の後ろにある文化についても伝えられると同時に、生産者のやる気向上にも繋がるのではないかということでした。

「じゃんきむぬー」についてはこちらを参考にどうぞ。
宮古毎日新聞 スラブ打ちで振る舞われるごちそう「じゃんきむぬ」

 

これから

今回の議論を通し見えてきた観光の「本質」は

・地域の人や文化、自然とのつながりに価値があること
・住んでいる人、生活とのつながりから、地元側と訪問する側のどちらにも価値が生まれること
・その地域ならではの独自性が伝わること、維持できること

といったことであることが見えてきました。
また、最後には自分の地域を自分たちがきちんと知ることの大切さについても話されました。

今回の議論で出てきた具体的な提案についても、今回をきっかけにできたチームで話を続け、実現するために、Lagoonも全力で応援していきます!

 

2020年9月28日SDGs イベントレポート

【ゴミ箱でなく腹を満たせ!】Disco Soupを開催しました。

2020年9月26日、おいしくフードロスについて考えるきっかけにしよう!というイベントを、Slow Food Ryukyuと共催で開催いたしました。

フードロスとは?

フードロスとは、人びとが食べるために生産された食料が、失われたり、捨てられてしまうこと。

日本では、年間2,801万トンの食料廃棄があり、そのうち642万トンは、まだ食べられる状態で廃棄される食品だと試算されています。そのうち321万トンは一般家庭からのもの。一人あたりに換算すると、24.6kg=お茶碗164配分のごはんに相当します。

この問題について広く啓発するため、9月29日が国際食品ロス・廃棄物認知デーとして、今年制定されました!

ディスコスープとは?

このイベントは、国際食品ロス・廃棄物認知デーの制定を祝い、「おいしい、きれい、ただしい(Good, Clean, Fair)」な食べ物を推進するSlow Food Ryukyuが企画したものです。
イタリア発祥のスローフードムーブメントは、ロス食材を生かしてスープをつくり、音楽とともに楽しむ「ディスコスープ」というイベントを、世界各地で開催しています。

【参考】
日本スローフード協会:日本のスローフード活動をまとめる組織
Slow Food Ryukyu:沖縄でスローフード活動を行う支部

前日仕込み

イベントは前日の仕込みから始まります!今回はLagoonから徒歩2分の場所にある、「カフェおうち」のなつきさんに、メインシェフになっていただきました!
Slow Food Ryukyuのメンバーが自らシメた廃鶏をまるまる1.5羽使って、ダシを取ります。おうちカフェで出た野菜の端っこや、Lagoonの奥に眠っていた台湾土産の乾物も、一緒に煮込んでみました。

カフェおうち
〒904-0004
沖縄市中央1-33-3
☎︎098(960)3363
【営業時間】
平日11:00~17:00
土曜8:00~15:00
18:00~24:00
(ランチL.O.14:00)
【定休日】日・木曜日

イベントの様子

イベント当日、メンバーや参加者の畑や冷蔵庫などから、様々な食材が集まりました!その中でも多かったのはモロヘイヤ、カンダバー、そして3kg近いミニキャロット。これらを活用して、いよいよスープをつくります!

なんと、この日の午前にLagoonで開催された別イベントに参加していた高校生が、フードロスに興味がある!ということで、急遽参加してくれるという嬉しいサプライズも!

みんなで無心にモロヘイヤの葉っぱを茎からもぎとる作業をしたり、にんじんの傷んだ部分をそぎ取ったり。一緒に作業をすると、初対面でも話が弾みます。

なつきシェフの機転を活かして、中華スープ、クリームスープ、にんじんポタージュの3種類のスープが出来上がりました!

今回は、こちらをLagoon周辺にもおすそ分けして、フードロスについて考えてもらうきっかけにしました。

それでは、みんなでいただきまーす!

今回は、東京や神戸、関西、徳島など日本各地や、韓国、イタリアなど世界各地からの参加者も、オンラインで参加!それぞれの場所で集まった食材や、つくったスープのお話しを聞きながら、みんなで美味しくいただきます。

Lagoonシェアキッチンプログラム卒業生の、知念さんもオンラインで参加!
Lagoon Online Studioのポテンシャルを充分に活かしました!

地域の事業者さん、シェアキッチンの参加者、Lagoonの別イベント参加者など様々な人が参加してくれたこのイベント。みなさんにとって、おいしく楽しくフードロスについて考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。

メインシェフなつきさん、本当にありがとうございました!
 

2020年9月22日イベント 起業・創業 イベントレポート

第2回 沖縄Beyond Meetingを開催しました!

社会課題を解決するために行動する人を、全力で応援するイベント【沖縄Beyond Meeting】を開催しました!

Beyondミーティングとは?

■Beyondミーティングとは?

社会課題や新しい価値創造に「挑む人=”アジェンダオーナー”」を全力で応援するブレスト会議です。組織や立場の垣根を超えた化学反応を楽しみながら、予期せぬ出会いとアイデアで、新しい未来を創っていきましょう! アジェンダオーナーが各回4~6名ピッチします。 アジェンダごとに分かれて、 ブレスト会議を通じて繋がり合います。 批判やアドバイスはちょっと違う。「いいね!」「おもしろいね!」が飛び交う応援の場です。

■沖縄Beyondミーティングとは?

Beyondミーティングの「挑む人を応援する場づくり」の考えをもとに、沖縄の挑戦者を応援するために立ち上がったイベントです。 「官民連携」や「県内外連携」をコンセプトに加えて、行政職員・起業家・NPO関係者・学生など多種多様な関係者で沖縄の課題解決・まちづくりを目指します。 沖縄県民の方、沖縄出身の県外在住者の方、地球上の沖縄ファンの方など、沖縄を愛する皆様で沖縄のこれからをより良くする取り組みをつくっていきたいと考えています。

6人のアジェンダオーナー

■本イベントのアジェンダオーナー(登壇者) は、スタートアップビジネスを通して社会課題解決に挑む6名です。

6名のビジョンや相談事に対して、参加者も交えてブレストを行い化学反応をお越し新たなアイディアを創発します。

①[国際交流]
好きのチカラで世界をごちゃ混ぜに!世界と繋がろう!@Paike
Tommy Keisukeさん(Attic Start Inc.)

②[プログラミング教育]
「どんな人でも挑戦できる社会」を実現@Tomoni
柴田 啓祐さん(株式会社HANATABA)

③[食・流通]
こだわり食品のD2Cサービスを立ち上げる!
浅倉 彩さん (LOCAL GOOD)

④[アート]
地産地消型アートサブスクリプションササービスでアーティストの所得向上を目指す!
久貝将太さん (Stock Room Delivery)

⑤[インバウンド観光]
観光立県の死角を無くし沖縄の観光の質をあげる!
山川 宗徳さん(株式会社Lab)

⑥[エンターテイメント]
芸人・エンタメに特化したセルフプロデュースプラットフォーム
キャンヒロユキさん(株式会社lollol)

イベントの流れ

イベントは、まず6人のアジェンダオーナーの3分間プレゼンから始まります。

その後、参加者は興味のあるアジェンダオーナーのブレイクアウトルームに移動し、アジェンダオーナーのお悩みや課題解決方法を、一緒にブレストします。

30分のセッションが終わったら、次のアジェンダオーナーのいる部屋に移動し、同じように議論します。

「全力で応援しよう!」というポジティブな空気が終始流れるブレストタイム。この中で、応援する人は、真剣に自分がどう関わっていけるか?も考えます。

参加者の感想

【アジェンダオーナー 山川宗徳さん】
沖縄に来た外国人旅行者が忘れ物をすると、届け出をして連絡を待つことになります。沖縄での滞在中に連絡が来ればよいのですが、短期滞在や観光の場合、その可能性は低くなります。忘れ物が見つかったとしても、今度はさらに本人が警察署まで引き取りに来ることになっており、これはさらに難しいことです。
そこで、山川さんはこれらの忘れ物を旅行者の代理人として受け取り、無事に持ち主のもとに返してあげるサービスを準備中です。今回は、そのサービスについて、何に気をつけるべきか、成功率を上げるにはどうしたら良いかなどを参加者とブレストしました!

【参加者より】

次回の開催

頑張る人を全力で応援する沖縄Beyondミーティング、次回の開催は2020年11月28日(土)です。

テーマはズバリ「SDGs」!
県内でSDGs実現に向けて頑張る6名のみなさんが登壇します!
ぜひご参加ください!

 

2020年8月18日イベントレポート

【イベントレポート】観光産業は地域の持続可能性に寄与できるのか【Hello! New Normal 沖縄観光産業のニューノーマル。第3回】

Hello New Normal企画、沖縄観光産業のニューノーマル。シリーズ第3弾。今回は、観光産業と地域の持続可能性への貢献の可能性について、最前線で研究・実践を行うおふたりにお話を伺いました。

<ゲスト> 日本交通公社 観光地域研究部 地域計画室長 上席主任研究員 中島泰氏 ㈱美ら地球 CEO 山田拓氏

<モデレーター/案内役>ISCOフェロー/沖縄観光の未来を考える会事務局長 中村圭一郎氏

持続可能な観光の定義とは―日本交通公社 中島泰氏

持続可能な観光といっても、何をもってその地域が「持続可能」なのかを定義するのは、それ自体がかなり難しいことのように思います。
1つの指標になるのが、「キャリングキャパシティ」の考え方。「その観光地には、何人の観光客が入ってもいいのか?」を物理的収容力/施設収容力/生態的収容力/社会的収容力といった指標で規定するものです。

様々な観点から、「どこまで許容できるのか」を決めるのですが、それでも、客観的に1つの数値で出るものではありません。受け入れ側が合意形成をしながら設定し、試し、そして常に最適を探し、目指していくもの。 その考え方を発展させたのが、「持続可能性指標」です。これは、人数以外に気にすべき様々な項目を含みます。

オーストラリアのカンガルー島の例では、クルーズ船が頻繁に訪れることとなった島の、住民の心配事をすべて並べ、それらをモニタリングすることから始めたといいます。ここでは、地域の経済、住民の暮らし、地域の宝、そして満足のいく体験、これらの4つの視点から地域の持続可能性(健康度)を測っているそうです。

沖縄県でも「持続可能性指標」を取り入れており、チェックを続けています。現在では、 日本版持続可能な観光ガイドライン(観光庁、UNWTO駐日事務所)も作成され、2020年6月に公表されています。

この2つが重要だと中島さんは強調します。

●3.5%の本気・行動から世界を変える(かもしれない)

しかし、持続可能な観光のあり方は、基準を示す、モニタリングだけではなかなか広がりません。 サステナブル・ツーリズムは、まだまだ市場のごく一部、10%以下でしかないそうです。 しかし、「3.5%の人が本気で立ち上がると社会を本格的に変革することができる*」ということから、サステナブルツーリズムについても、支持する人々が3.5%以上になれば、持続可能な観光がもっとメジャーに、そして「新しいふつう」に変わっていける可能性がありそうです。

*過去にあった政権交代などの運動を検証すると、全人口の3.5%以上が参加していた、という調査結果がもとになっている。

「暮らしを旅する」新たなあり方―㈱美ら地球 山田拓氏

岐阜県の飛騨高山で「SATOYAMA EXPERIENCE」を展開する山田さん。そのコンセプトは「暮らしを旅する」です。雄大な自然が広がる風景…行ってみたいですね。 その顧客の90%がヨーロッパ、アメリカとオーストラリアから。顧客満足度もTrip Advisorで99%超えの高評価だそうです。

「日本の田舎をクールに」をテーマに、飛騨以外の地域において事業展開も行っています。 現在は、新たなチャレンジとして「SATOYAMA STAY」と題し、まちの中の古い町家を活用した分散型のホテルの経営も始め、お客様と一緒に地元の料理をつくることができるワークショップなども体験できるそうです。

●すべてのビジネスがソーシャルであるべき

山田さんは、「ビジネスとは、社会課題を解決する手段」という認識から、「全てのビジネスがソーシャルであるべき」と言います。

など、事業の上で地域の経済をきちんと回しながら、地域の資源の価値をきちんと認めること、 その積み上げを繰り返すことで、地元の人も地域の魅力を深く理解し、 定住やUターンにも繋がるといいます。 「コロナはいきなりやってきたけれども、向き合う本質は変わっていない。」 「広い視野をもって、各地で新たな価値提案をすれば、観光ビジネスは、地域の持続可能性に寄与できる」と山田さんは断言します。  

アフターコロナで観光が提供できる価値とは?<クロストーク>

元々観光によく行っていた人ほど、今すぐにでも観光に行きたいと思っているというデータが出ています。その流れの中に、「サステナブルツーリズム」の話もよく聞こえます。コロナ前には、オーバーツーリズムについて懸念する声が多くありました。コロナが落ち着いたとしても、ただ元に戻るのではなく、理想のあり方がどのようなものか、今立ち止まって考えることができているように感じます。

サステナブルトラベラーがマジョリティになることを期待できるという話だと思います。日本政府は「住んでよし、訪れてよし」を掲げていますが、実際は「訪れてよし」側に傾いていたと思います。しかし、地域の指標をきちんと取り入れることで改善できるはずです。それは、これまでの取り組みの中でもできると確信しています。これからは必然的なことになってくるはず。どんな人達とどんな関係性を作っていきたいのか考えるタイミングが今なのだと思います。」

事業者が主体的に持続可能性を求めるモチベーションとは

世界持続可能観光協議会(GSTC)の認証を取るという動き、そしてその取得を促進するという動きはどこかの地域で具体的にあるのでしょうか」

「そもそも関係者がきちんと合意形成できているところが稀。地域のこれからを話合う場をつくらなければ、色々な指標を取り入れてもあまり意味がないとは思っています。まだ、これらの指標について理解もあまり得られていない段階だと認識しています。」

「沖縄では独自の指標を作り運用しているということでしたが、事業者のサステナブル経営を促進するような指標も含まれているのでしょうか。」

「そのような指標は、実はないですね。良い例として紹介しましたが、本来は計測結果でチェックしないといけないが、目標数値だけ決めると追い込まれるので、モニタリングだけをしているような状態です。」

「世界からお客さんが来るよ、というモチベーションで事業者に認定を取らせようとしている傾向もあると思います。それについて、山田さんはどう思いますか。」

「本来は、行政任せや上から言われてやるのではなく、事業者がきちんと自分たちでできるようになるのが理想ですね。」

「くう、ねる、あそぶ」をサステナブルで整える

「サステナブルツーリズムを志向する層は、確かに現在ではかなりニッチなマーケットです。求められるものにピンポイントで価値を提供しなければいけない。それには、”くう、ねる、あそぶ”を全てサステナブルなものとしてトータルで提供するということが求められると考えます。SATOYAMA STAYはその考え方に基づいています。本当に持続可能な体験を提供したいのであれば、どれだけトータルでサステナブルにできるか、ということが求められているはずです。」

「これまでも色々な観光地を見てきましたが、これまでは地域のセクターの存在が薄かった。地域に、地域の観光について意識がある人々が多く、”住んでよし”の環境が整っているところがサステナブルに近づいていくのだと思います。ですので、”住んでよし”という環境を立て直していくことがその一歩ではないかと考えています。」

最後に―「逆に持続可能じゃなくていいんですか?」

「沖縄市にせよ、沖縄県にせよ、ぜひ日本版の観光ガイドラインを読んでいただきたい。その指針をチェックしていただき、進めていただければと思います。また、交通公社から発行している『観光文化』の最新号は”現場で語る、持続可能な観光の本質” というテーマになっている。無料でPDFで配布していますので、ご興味ある方はぜひお読みください。」

「今回は持続可能性に寄与できるか、という問いがテーマでしたが、むしろ”持続可能じゃなくていいんですか?”という問いに答えるべきだと思っています。寄与しなければいけないのであれば、その具体的な方法を考えなければいけません。長期的な視点をきちんと考えること、何をすればいいのかを考えること。少しずつ、できることは何かを考えられる人が一人でも増えたらと思っています。」

  地域における持続可能な観光の重要性について見つめ直し、 持続可能な観光が新しいふつう、になるチャンスは今だということを確認した上で、 それがいかに可能か?のヒントを沢山いただけるイベントとなりました。

次回は、これまで3回のイベントの内容をもとに、これから沖縄の観光産業をつくりあげていく 沖縄側の方々と、「沖縄観光産業のニューノーマル」のあり方について考えていきたいと思います!

 

2020年7月23日English

【English Translation:Incentive Grants for Safe and Secure Island】安全・安心な島づくり応援プロジェクト奨励金【COVID-19 Relief】

NEW INCENTIVE GRANT FOR BUSINESSES

Starting from July 17, the Prefectural Government of Okinawa released a new incentive grant called “Incentive Fund for the Project to Support the Development of Safe and Secure Islands (安全・安心な島づく り応援プロジェクト奨励金)”

100,000yen for Businesses who have not received any monetary support

Every business owner who have not received any grants/subsidy from Okinawa Prefectural Government will be eligible to receive 100,000yen.

 

English Translation for Application Details

Below is the English translation of the detail of the incentive grant. You can find the original Japanese document here.


I. Summary of Incentive Grants

■Purpose
The “Incentive Fund for the Project to Support the Development of Safe and Secure Islands” (hereinafter referred to as “Incentive Fund”) will be provided to businesses that have experienced a decrease in income from their business activities (hereinafter referred to as “Income”) due to the impact of the spread of infectious diseases or the request for voluntary restraint from the prefecture, etc. and are implementing measures to prevent the spread of infectious diseases. The incentive money is provided to businesses that are implementing measures to prevent the spread of infectious diseases.

■Who is Eligible?
Businesses that have already received the grants (1) to (3) below, as well as those that will receive the grants (4) to (9) below, are NOT eligible for this program.

Also, businesses judged by the governor of Okinawa to be inappropriate for the purpose of this project may not be eligible for the subsidy.

(1)新型コロナウイルス感染症防止対策緊急支援事業: Project to urgently support measures to prevent novel coronavirus infection (restaurants that received the subsidy)
(2)新型コロナウイルス感染症防止対策支援事業:Project to support measures to prevent novel coronavirus infection (retailers that received the subsidy, non-store travel agencies, and unaccredited nursery schools).
(3) 新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金: Cooperative funds to prevent the spread of the new coronavirus infection (company receiving the cooperative funds)
(4)沖縄県公共交通安全・安心確保支援事業: Okinawa Prefecture public transportation safety and security support project (corporate taxis excluding welfare transport-only taxis and remote island bus routes)
(5)地域医療機関等の新型コロナ感染拡大防止等支援事業: Projects to support local medical institutions in preventing the spread of new corona infections (hospitals, clinics, pharmacies, midwifery centers, visiting nurses)
(6)新型コロナウイルス感染症対策事業(介護・高齢者福祉): Project for countermeasures against new coronavirus infection (nursing care and elderly)
(7)新型コロナウイルス感染症対策事業(障害福祉): Project for countermeasures against new coronavirus infection (welfare for the disabled)
(8)地域福祉推進事業: Project for promoting community welfare (nursing care worker training facilities)
(9)児童福祉施設指導育成費: Guidance and development expenses for child welfare facilities (children’s homes)

*You cannot receive the benefit at the same time as the above-mentioned businesses.
*The type of business will be determined as of April 1, 2020.

■Application Period
From Thursday, July 16th to Monday, August 31st, 2020
*Effective date of postmark is Monday, August 31st.

Grant amount
100,000 yen per business

II. Application Requirements

The Applicant must be a person who meets all of the following requirements (hereinafter referred to as “Applicant”)

1. Small or medium-sized business owners and sole proprietors who have their principal place of business or subordinate offices in Okinawa Prefecture, and who fall under the scope of criteria described in section I.
2. The company intends to continue the business and is willing to provide the “guideline for prevention of the spread of new coronavirus infection” as required by Okinawa Prefecture.
3. A business that commenced operations before April 1, 2020 and whose income had decreased in either of the following situations.
A) Those who has been in business for more than one year
Your income has decreased in any month compared to the same month last year between February 2020 and May 2020.
B) Those who have been in business for less than one year
Businesses whose income in April or May 2020 is lower than in the preceding months.
4. No representative, officer, employee or other employee of the applicant is a gangster as defined in Article 2, item 1 of the Okinawa Prefecture Gang Exclusion Ordinance, or a gangster as defined in item 2 of the same article, and will continue to be so in the future. In addition, the applicant must not fall under this category.

III Application procedures

1. How to obtain and submit the necessary documents to apply for the incentive grant (online or by post)

(1) Online submission
You can submit the application through the Okinawa Prefecture electronic application system.
(Other documents related to the application can also be submitted with a file attachment.)
(URL) https://s-kantan.jp/pref-okinawa-u/offer/offerList_detail.action?tempString=2020syoureikin
We will begin accepting electronic applications at 9:00 a.m. on Thursday, July 16.
Please complete your submission by 11:59pm on Monday, August 31.
*Private taxi operators will only receive applications by mail. (Mailing address 2)

(2) Submission by mail
(a) Obtain the application form and forms from Okinawa Prefecture website
You can download the file from the following page
(URL) https://www.pref.okinawa.jp/site/bunka-sports/kankoshinko/anshin_anzen_project.html
(b) From other related organizations of Okinawa Prefecture
It will be available from 9:00 a.m. on Thursday, July 16 at the following organizations (listed below).
(This service is not available on Saturdays, Sundays, and holidays.)
*In order to prevent the spread of infectious diseases, face-to-face reception and explanation is not available.
If you have any questions, please call the Okinawa Prefectural Incentive Fund for Infectious Diseases Call Center (098-987-4507).

How to submit the application form
You may submit your application to the following mailing address The application must be postmarked by Monday, August 31. We recommend that you use a method that allows you to keep track of your mail, such as registered mail.

(Mailing Address 1)
Okinawa Prefectural Incentive Money for Infectious Disease Incentive Fund Office, 1st Floor,
3-2-6 Tsubokawa, Naha City, Okinawa 900-0025, Japan
*Please attach a stamp and write the name and address of the sender on the back of the envelope.
*If you are a private taxi business, please be sure to send your application to the following address

(Mailing Address 2 *For Individual taxi owners)
7F, 1-2-2 Izumizaki, Naha City, Okinawa 900-8570, Japan

Required Documents

The required documents are different for corporations and sole proprietorships, so make sure to check them carefully to avoid making a mistake.
In addition, submit enlarged or reduced-size copies of the necessary documents in A4 size, or A3 size if the text cannot be identified.
We may ask for additional materials and explanations if necessary.
The application documents will not be returned.

*If you are submitting online, please download Attachment Form 1, Attachment Form 2-1, Attachment Form 2-2, or Attachment Form 3 from the Okinawa electronic application system, attach the necessary documents and fill in the necessary information, and then scan or photograph each sheet and send it to us.

[For Corporations]
Please submit the following (1) to (4) documents.

(1)Application for Incentive Money and Request for Bank Account Transfer (Form 1) for the Project to Support Safe and Secure Island Development
(2)A copy of the front and back of the account book (Form 1 attached)
The part where you can check the account number and the name of the owner.
(3)Copy of identification documents (Form 2-1)
1 Copy of photo identification of the representative of the corporation
(Driver’s License, My Number Card (back side not required), Basic Resident Register Card (back side not required), Residence Card, etc.)
(4) Documents confirming a decrease in income
* Any of the following 1, 2, 3, or 4

(1) Those who in business over one year or more
1. Any month during the period from February 2020 to May 2020 in which income has decreased compared to the same month last year
The following documents confirming the amount of income for the current and previous year’s corresponding months
a. Income of the current year (the month in which income decreases): Copies of the book that can confirm the amount of income (any form is acceptable).
b. Income of the previous year (the month in which income is compared): Documents related to the most recent income tax return
(a)Copy of Appended Table 1 of the income tax return
(b)Copies of two copies of the statement of corporation’s business conditions (front and back) or copies of the book that can confirm the amount of income by month.

If you do not have a copy of your tax return, please submit a copy of your tax return that you read on the tax return inspection service at the tax office. A picture of the calligraphy is acceptable.

(2) Those who have been in business for less than one year
(a) A copy of the book in which the income of April or May 2020 has decreased from the previous months, and in which the amount of income can be confirmed (any form is acceptable)
(b) A certified copy of the commercial/corporate registry (certificate of current status or certificate of total historical records issued within the last 3 months) or a copy of the screen that shows the corporate number on the corporate number public website (National Tax Agency)

(3) Copies of Notice of Benefit Determination for Sustainment Benefits
(4)Safety Net Guarantee 4 or 5 under Article 2.5 of the SME Credit Insurance Act; or A copy of the certificate received from the mayor of the municipality regarding the application of the crisis-related guarantee under Article 2, paragraph 6 of the same law.

[For Individuals]
Please submit the following (1) to (4).

(1)Application for Incentive Money for the Project to Support Safe and Secure Island Development and Request for Account Transfer (Form 1)
(2)Copies of the front and back of the bankbook (Form 1)
The part where the account number and the name of the holder can be verified
(3)Copies of identification documents (Form 2-1 and 2-2)
Submit both 1 and 2 below
1. Copy of a photo ID(Driver’s License, My Number Card (back side not required), Basic Resident Register Card (back side not required), Residence Card, etc.)
2. Copy of health insurance card
(Necessary to determine if you are an employee.)
(4) Documents confirming a decrease in income * Any of the following 1, 2, 3, or 4
1 In the case of business experience of more than 1 year Any month during the period from February 2020 to May 2020 in which income has decreased compared to the same month last year
The following documents confirming the amount of income for the current and previous year’s corresponding months
(a) Income of the current year (the month in which income decreases): Copies of the book in which income can be confirmed (any form is acceptable).
(b) Income of the previous year (the month in which income is compared): Documents related to the most recent income tax return
(a)Copy of the first table of your income tax return
(b)Copies of two copies of the blue income tax return financial statements or a copy of the book in which income can be confirmed for each month.
*If you don’t have a copy of your tax return, please submit a copy of your tax return that you read on the tax return inspection service of the tax office.
*If it is not possible to submit the tax return, the municipal inhabitant tax return (front and back) is acceptable.
If you are unable to submit the tax return and municipal inhabitant tax return for a reasonable reason, you may submit the Declaration of Decline in Income (Form 3 attached).
However, in such a case, it may take much longer than usual for the incentive payment to be made, or the incentive payment may not be made as a result of the verification, due to the time required for confirmation of the contents.
If the taxpayer’s tax return is replaced by a declaration of decreased income (Form 3 attached to the tax return), the taxpayer is required to submit one of the following documents from a to e in order to confirm the actual condition of the business.
a. Documents that prove that the enterprise has obtained all the necessary permits for its business (e.g. a permit to operate a shelter, a permit to rent out private vehicles for a fee, etc.).
b. A copy of the copy of the notification of opening and closing of a sole proprietorship (with the seal of the tax office) c. Photographs of the exterior and interior of the store etc.
d. Photographs of the website or other documents that show that the company is in business.
e. Copies of transaction documents related to the business (from January 2020)
In the case of a business that has filed a tax return for miscellaneous income or salaried income for the main part of the decrease, please submit a contract of outsourcing services (e.g., delegation contract, quasi-delegation contract, contractor contract, etc.) to a person who is not the applicant’s employer (all pages, regardless of the form). Any style is acceptable). (If the applicant’s signature is not present, it does not matter if the applicant’s signature is not present, as long as the other contractor’s signature is present.

2. If you have been in business for less than one year
(a) The income in April or May 2020 has decreased from the previous months, and the amount of income has been confirmed.
A copy of an acceptable book (any form is acceptable)
Submission of the Declaration of Decline in Income (Attachment Form 3) can be an alternative.
(a) Any one of the following documents (a~e) that can confirm the actual status of the business
a. Copies of documents that show that you have obtained all the necessary permits for your business (e.g., a permit to operate a shelter, a license to rent a car for a fee, etc.)
b. A copy of the copy of the notification of opening and closing of a sole proprietorship (with the seal of the tax office)
c. Photographs of the exterior and interior of the store etc.
d. Photographs of the website or other documents that show that the company is in business.
e. Copies of transaction documents related to the business (from January 2020)

In the case of a business that has filed a tax return for miscellaneous income or salaried income for the main part of the decrease, please submit a contract of outsourcing services (e.g., delegation contract, quasi-delegation contract, contractor contract, etc.) to a person who is not the applicant’s employer (all pages, regardless of the form). Any style is acceptable). (If the applicant’s signature is not present, it does not matter if the applicant’s signature is not present, as long as the other contractor’s signature is present.

3. Copies of Notice of Benefit Determination for Sustainment Benefits

4. Safety Net Guarantee 4 or 5 under Article 2.5 of the SME Credit Insurance Act; or
A copy of the certificate received from the mayor of the municipality regarding the application of the crisis-related guarantee under Article 2, paragraph 6 of the same law.

3 Determination of Payment
The grant will be granted after confirming that the requirements for this grant are met by the application form and other documents. If the application form is complete and there are no deficiencies in the supporting documents, the grant is expected to be paid in about 10 business days after the application is submitted. However, as we expect a large number of applications in the first half of July, we may not receive the incentive payment if there are no deficiencies in the application form or documents to be attached.
Even in the case where the incentive payment is received, the payment may be made in excess of 10 business days.
As a result of receiving and reviewing the application documents, the incentive fee will be disbursed at a later date.
We will send you a notice of non-payment (notice of non-payment decision).

IV. Inquiries about the procedure

Consultations are available for questions and concerns regarding application for the incentive fee as follows Thursday, July 16 – Monday, August 31, 9:00 a.m. to 5:00 p.m. (including Saturdays, Sundays, and holidays) Okinawa Prefectural Incentive Fund for Infectious Diseases Call Center Phone: 098-987-4507

V. Other Notices

(1) The applicant must return the incentive fee to the government and pay a penalty of the same amount as the incentive fee.
(2) In order to ensure the smooth and reliable implementation of the incentive expenditure administration, Okinawa Prefecture will carry out necessary inspections, reports and may require you to take corrective action.

Beware of scams under the name of incentive payments!

 

2020年7月20日イベントレポート

【イベントレポート】地域と都市をつなぐ新しい観光:Hello! New Normal 沖縄観光産業のニューノーマル。第2回

Hello New Normal企画、沖縄観光産業のニューノーマル。シリーズ第二弾の今回は、「地方と都市をつなぐ観光」と題し、アソビュー株式会社代表取締役CEO 山野智久氏、ANAホールディングス グループ経営戦略室 事業推進部長 津田佳明氏をゲストに迎えてお話をお聞きしました。

モデレーター/案内役は中村圭一郎さん(ISCOフェロー/沖縄観光の未来を考える会事務局長)

津田佳明氏「未来のエアライン、アフターコロナにおける旅=移動の価値」

ANAの航空便の略称はNH。ANAじゃないの?と疑問に思ったことはありませんか?実は、NH=日本ヘリコプターの頭文字だそう。そんな長い歴史を持つ保守的なエアライン業界では、「全員イノベーティブ」という状態は考えにくいという特徴も。

しかし、「輸送業」という流れの中で、来るべき流れはわかるはず。
そこでANAとしては、輸送業に「破壊的(Disruptive)」な存在は何か?と考えたそうです。
(最終的には「どこでもドア」が業界を破壊するかもしれませんが!笑)
キーとしてANAが着目いているのは以下の4つだといいます。

①価格破壊:つまり、LCCのような存在。PeachはANAが作っているので、このように少しずつ価格面でも先取りを始めている。

②利便性:ドローン。今は小型、無人地帯の目視外飛行できるくらいの段階で、実証実験中。いずれは空飛ぶ車やりたい!とも。下が海や水なら比較的やりやすい条件となるそうで、。この条件下では、沖縄は有利となるため、2025年以降に実行したいと考えているそうです。

③宇宙:超高速!宇宙旅行ができるように、航空整備士などの派遣もしている。アジア最初の宇宙港を設置したり、宇宙旅行の会社と提携したり準備中です。南と東が海になっているところがよい→これも沖縄は好条件だと思っている。

④新概念:アバターで旅行!(そもそも移動しなくていい!)
アバターにも色々と形があるようです。たとえば、コミュニケーション型は会話などのコミュニケーションができるタイプ。スキルシェア型は、ロボットを背負ってるみたいなビジュアル…、そして実際のお出かけに困難を抱える方々の代理となるダイバーシティ型、そして釣りなどのアクティビティやエンタメができる実践型など。

できれば自分たちでやりたい!ということで、正式に会社としてプロジェクト化しているそうです。
これらの内容は、新型コロナウイルスの感染拡大には関係なく、先を見通して先手を打ってきた事業だそうで、堅実でありながらも、確実に先を見据えた行動ができるのはさすがですね。

●アフターコロナにおける移動は減る。単純に元に戻るわけではない。

これから起こるであろう変化に先手を打ってきた中でも、やはり新型コロナウイルスの影響を全く受けないわけではありません。移動は確実に減る、という前提で、手法をシフトすることも同じく重要です。

その中では、リアルが無理ならバーチャルで価値を提供する。関係人口などの新しい関係性をつくるなど、パイを増やすことも行っているといいます。また、リモートワークの推進・普及により、どこでも仕事ができるようになることから、ANAシェア旅、サブスク型の宿泊プランやリモートワーク環境を提供するADDressやHafHとの連携も行っているそうです。

色々な新しい旅/移動/交流の形を提供しているANA。沖縄でやりたいと思っていることもたくさんあるようです!

山野智久氏「コロナ禍における経営者としての判断、そして今大事だと思っていること」

アソビューは様々な体験を売るサービス。しかし、4月、5月は昨年の売上から95%マイナスとなったそう。

コロナ禍で、経営者としてどうすべきかの判断を迫られた。そこでできたのが、「アソビュー!おうち体験キット」。これは、おうちで本格的な体験が楽しめるようなコンテンツを提供するサービス。
例えばおうちで陶芸体験などが人気だそうです。外での体験と同じクオリティで楽しめるものを、もともと人気のあった作家さんと共に自宅で、しかもオーブンレンジで作れるキットを開発したとか。やり方も実践動画のようなもので教えてくれるそうです!

また、既存のコンテンツをオンライン化して満足度が下がらないものを考えたとき出てきたのがオンライン似顔絵体験特集。これは描かれてるのを見られないので、はずかしくない!というメリットが。実はオンラインの方が相性が良かったのかも?とのこと。

●観光産業全体のプラットフォームとして社会的リスクを回避

また、アソビューが取り組んだのは自社のサービス転換だけではありません。観光産業全体のプラットフォームとして、コロナ対策実施済みのレジャー観光施設を表示する機能をリリースしたり、各省庁、専門家と連携してガイドラインを作成するなどの活動を行いました。ガイドラインは、提携先に無料配布・オンラインで動画レクチャーを行い、1500ほどの施設が感染症対策を行うことができ、対策済みの施設として紹介されているそうです。

コロナ禍は、一時的なものかもしれませんが、いつまで続くかはわかりません。感染防止対策と経済を回すことがコロナ禍においては非常に重要だと考えているそうです。各産業の中の経営者は、どのような業界転換をし、いかに損失を補填するかの判断をすることが大事だと言います。

観光産業はこれからどう変わるか?―DXと旅の本質―<クロストーク>

ひとまずコロナの有無に関わらず、変化は不可避です。これまでは、旅行業者がすべてパッケージにして売っていたものが、自分で飛行機、ホテルやアクティビティの組み合わせを選ぶ方式(ダイナミックパッケージ)になってきました。

それが、今ではコロナの影響を受けて、本当に自分にとって価値の有る「旅」、「体験」重視になってきている。現地でどのような体験ができるか?どのような人に会えるのか?に価値が移ってきています。
加えて、ITリテラシーもかなり上がってきています。オンラインで色々なことができるようになっているので、乗り遅れることはできません。

実は旅の重要性や旅行に求める本質は変わらないはず。人間の長い歴史上もコロナは永久には続かないだろうとも思っているので、今はひとまずのコロナ禍をいかに乗り越えるかを考えるだけです。
感染拡大が終わるとしたとき、旅行で実現される五感を通じて得られる体験や思い出の価値は、人間の根本的な欲求であり、変わらないでしょう。
量が減る懸念はあるが、反面増えることもあります。例えば、旅行と生活との隔たりがなくなることにより、長期滞在は伸びてくるだろうと考えられます。この用なチャンスを活かしていくことが重要ですね。

また、人と距離を取ったり、手洗いやうがいをするなど公衆衛生の意識は高くなっています。この傾向は続くと思うので、そういった店でDXが求められるはず。例えば誰が持っていたかわからない紙幣よりは、電子マネーを使うなどは推進されていくでしょう。みんなのITリテラシーも高まっていることもあり、公衆衛生と関係したDX推進は進みます。そこへの変化と対応は必要になってくるはずです。

DXを観光に、という話をする際には、どのテクノロジーを活用したいかより、何をしたいかだと思います。どういう理想像を描いているのか?を先に持ってこないといけません。

リテラシーのベースを上げるには、実用的なところからだと思います。現実的なことを言うと、ワークスペースのコミュニケーションをSlackなどでやっているか?観光事業者なら、SNSを自分たちで運用したことがあるか?オンライン決済を使っているのか?というところからだと思っています。
レジャー施設はアソビューに登録するところから始めてほしいですね!

バーチャル体験は「会った」経験を作れるか?―弱みと強み―<クロストーク>

ANAさんは、かなり先々を見据えた上で事業をされていますね。リソースの配分には気を使われるとおもうのであすが、中長期とはいえ、実現可能性が高く、かつビジネスとしても回収できるテーマは何だと津田さんは考えていますか?

アバターですね。医療系や介護系のニーズが増えている。患者さんに会いに行くのにアバターをつかって面会するなどにも使えます。
また、移動と生活が近くなること。特に東京はとても「密」なので、地方で働きたいという人も多く出てくるはずです。ただ、受け入れるほうの土地は不安なはずなので、水際対策や来たあとのトレーシング的なフォローもしなければいけません。観光産業のICT化・デジタル化に対応するビジネスは可能性があると思っています。

(山野)映像とコミュニケーションだけだと、ZOOMで解決したりする。しかし、感情が動くときはリアルなはず。アバターはその間をつなぐものだと感じています。でも、かえってアバターがあることで逆にリアルでやらなくてもいい、みたいなことも考えられます。そのバランスはどこにあるのでしょう。

最後は五感だと思います。今は視覚と聴覚(あと味覚くらい)は伝えられる。でも、その人の存在を近くに感じるかどうか?ではないでしょうか。ZOOMは「話した」感覚はあるが、「会った」感覚にはならないのです。
動きが出てくると、その人の存在をより感じる。質の高いコミュニケーションができるかどうか?がキモだろうと考えます。

提供されてきた価値を買うのではなく、自分たちがやりたい体験ができるのかどうか?になってきているのかもしれませんね。(中村)

気分に合わせてメニューをトータル工程提案してほしいというニーズがあると思いやってみたサービスがあったが、そこにニーズは無いことに気づいた経験があります。「選ぶのも含めて旅行だ」とみんな思っているんだと気づきました。「どこにする?」みたいなやりとりも含めて旅行なのかもしれないと思っています。

旅先とかで急に決まってやったことの方が思い出に残ることも多いですしね。偶然性も含めて旅の本質だろうと思います。

オンライン体験の価値を決める要素とは
<クロストーク>

[noteの記事についての質問から]オンライン体験は成功しないと言ったわけではないが、既存の体験の延長線上につくるだけだと難易度が高いと思っています。例えば、SUPツアー中の映像をお届けします。みたいなものは、それを見たところで、何が伝わるのか実感できない。

実際にオンライン上の投げ銭で活躍しているのは、芸能人やコンテンツ力がある人たちです。オンライン完結でも価値があると思ってもらわなければいけないので、ただの観光ガイドの配信だけ、といったものだと難しい。そのため、アソビューでは、付加価値として物を送ったりしています。

水族館などの中継の例でも、飼育員さんがカメラを持って歩くのを見ているだけでは、能動的に自分が動いている感覚にはならないですね。それなら、思いっきりバーチャルな方向にふれる方が価値が高いのかもしれないとも思います。

ものが送られてくるというのは良いですよね。時間が決まっていて、人が教えてくれるといったこともできると、とても良いと思います。

最後に

変化を作りだしていくために、多少今のルールを変えなければいけないなど、新しいことを生み出すパワーが必要になっています。それは東京だけではなく、色々な地方や地域でやらないと。
共感する人たちが集まって、実証実験のようにトライ・アンド・エラーでやっていく。そんな仲間が増えていくといいなと思っています!

沖縄は観光地として圧勝してる感があり、心配はしていません。しかし、コロナ禍においては岐路であることは明確なので、観光産業一本だけではないビジネスのあり方をこの期間中はしっかりやること。
ポートフォリオを分散して耐えていきましょう。あとは、良さをきちんと発信できれば、人はついてくると思います。

「旅」の本質に迫りつつ、これからの変化を見据える、とても深い議論になりました。ぜひ、引き続き沖縄でこのお話をいかに引き継ぐかの議論を続けていきたいですね。

「沖縄観光産業のニューノーマル第3弾」は、8月17日に開催します。

是非、イベントでインプットし、Lagoonコミュニティに参加してアウトプット(議論)しましょう!!

詳細・参加申込はこちら。
https://lagoon-koza.org/archives/7022