2024年1月25日イベントレポート

あなたの事業アイデアを整理する|スタートアップラボVol.5 第3回講座イベントレポート

1/18(木)に「スタートアップラボvol.5」(以下、スタラボ)の第3回講座が開催されました。

今回は、様々なスタートアップ支援をしてきた兼村光さんが「事業アイデアを整理する」というテーマでお話してくださいました。

講座は「あなたは5ドルを使って、2時間でどう稼ぐ?」というテーマでグループワークをしてもらうところから始まりました。色んなアイデアが思い浮かぶので、ぜひみなさんも考えてみてください!

兼村光さんとはどんなひと?

兼村 光氏

沖縄ITイノベーション戦略センター(通称ISCO)のスタートアップセクションマネージャー。那覇市に拠点を持つ「おきなわスタートアップエコシステム」にて県内のスタートアップ支援を行う。また、琉球大学内にあるイノベーションに挑戦する方の支援を行う施設「STARTUP LAB RYUDAI 琉ラボ」の運営責任者を務める。

事業とは「?」の解消である

まず初めに「そもそも事業とはなんの解消であるか」という問いが投げられました。兼村さんは、「事業とは『不』の解消である」と話します。ビジネスアイデアは、人々が「当たり前」と思い込み、諦めてるところに種があるのです。ここではある会社の商品を事例に挙げ、世の中にある商品やサービスが人々のどんな「不」を解消しているのかを解説してくださいました。あなたも日々の生活でどんな「不」があるのか意識してみるとアイデアの種が思いつくかもしれません。

また、人々が感じる課題は「なぜ起こったのか?」と何度も深掘りすることで、解決策はいくらでも変わります。根本的な課題を解決にするためには「Why?」を繰り返す作業が必要と話します。

ビジネスアイデアをつくる時間割

ビジネスアイデアをつくるにはどんなことを考え、どんなステップを踏む必要があるのか。「国語」「算数」「理科」「社会」「図画・工作」という5つの教科に例えて説明してくださいました。

国語…あなたの考えているアイデアに登場する人物は誰なのか。その人はどこで、どんな「不」を抱えているのか丁寧に探りましょう

算数…その「不」を抱える人はどのくらいいますか。(「不」の大きさを確認しましょう。)

理科…なぜその課題が起きましたか。(「不」が生じている理由を分析しましょう)

社会…なぜその課題は今まで解決されてこなかったのでしょうか。(「不」が解消されていない背景を理解しましょう)

図画・工作…最後は、その課題を解決するアイデアをつくってみましょう。(「不」の解決方法を考えましょう)

皆さんもこのステップで言語化してみると、今持っているアイデアの解像度を高くすることができるかもしれませんね。ぜひやってみてください!

頭の中を整理するときはフレームワークを活用しよう!

ついつい頭の中だけでアイデアを考えていませんか?ビジネスアイデアができるまでのステップについての説明を聞いたあと、どのような経験からそのビジネスをやりたいと考えたのか、あなたは数年後どうなりたいのかなど、フレームワークを用いて今までの人生を振り返ったり、未来の姿を考えたりして頭の中を整理しました。

まず初めに、受講生は「ライフログ」というフレームワークを使って、自身の過去の印象に残っている嬉しかった経験や辛かった経験について振り返りました。ワークに取り組んだ後はグループになってシェアしてもらいました。相手に自分自身の経験を話す過程で、自身の価値観が整理されている様子が見られました。

続いて、「数年後の自分のあるべき姿」や「達成したいこと」について言語化してもらいました。自分の未来について整理したあと、そのために「どんなことができるのか」や「達成するために必要なものはなにか」を考えてもらいました。

皆さんもフレームワークに取り組み、自分の思っていることを可視化したりすることで、今まで気づけていなかったことに気づけるかもしれません。

ワークの最後には、ただ事業アイデアだけを考えるのではなく自分のことについて知り、周囲の人へ自己開示することで、よりあなたに合う具体的なフィードバックが受けられると話してくださいました。

第3回講座を受けての、受講生の声

最後に、第3回講座を終えた受講生の学びになったこと・印象に残ったことを一部紹介いたします!

「みんなが当たり前と思ってあきらめていることにビジネスのヒントがあることを学んだ。日頃からその視点をもって新たなビジネス案を考えていこうと思った」

「ライフログで自分の人生を振り返ることで、なぜ起業したいのかが見えてきた」

「自分のアイデアの解像度がぼんやりしていることに気づいた。もっと深掘りしていこうと思った」

フレームワークを活用し、自分の考えていることを書き出してみる事で、「明確である部分」と「不明確である部分」をきちんと把握することができた時間になりました。
講座を通して色々な考え方を学んだことで、普段から意識していこうと意気込む様子が見られました。

次回講座について

「スタートアップラボVol.5」第4回講座のテーマは、Lagoon KOZA運営責任者の平良亮太氏による「想いをカタチにする」です。