2020年6月16日イベントレポート

沖縄観光産業のニューノーマル。第1回[Hello! New Normal]【後編】

「沖縄観光産業のニューノーマル。」第1回「観光業界の変化と対応」

Hello New Normal企画のテーマ別企画「沖縄観光産業のニューノーマル。」シリーズでは、県内外の観光業の第一線を知る方々に、 with/afterコロナ社会の沖縄の観光の可能性についてお聞きし、沖縄における観光をアップデートするためのアイデアについて考えました!

今回の記事は前編・後編に分かれています。前編を読みたい方はこちらから→https://lagoon-koza.org/archives/6459

<ゲスト/モデレーター>
ゲスト/やまとごころコンサルティング 村山慶輔氏
ゲスト/JTB沖縄 杉本健次
・モデレーター/案内役は​中村圭一郎氏 (ISCOフェロー/沖縄観光の未来を考える会事 務局長)。

「今気をつけるべき5つのポイント」―JTB沖縄 杉本健次氏

JTB沖縄の杉本氏からは、観光業界が今気をつけるべきポイントを、コンパクトに5つにまとめて紹介いただきました。

1.我々、観光業界の関係者から発症者を出さない。

業界から感染者が出た場合の影響はかなり大きいもの!業界全体で意識をもう一度高つことが重要です。

2.業界作成のマニュアルを最低限、守るべきガイドライン。

安全の見える化は、お客様にとっても、業界にとっても重要なこと。守るべきガイドラインをきちんと定め、内外にわかりやすくすることが重要です。

3.ポストコロナでなく、ウィズコロナ

事態はまだまだ終わりが見えず、「終わり」がどのような状態なのかもわかりません。いつ感染者が出てもおかしくない「ポストコロナ」の時代には、感染者が出た場合のアクションを常にシュミレーションすることが重要です。

4.マーケットは爆発する。

これは期待を込めた予測ですが、「マーケットは爆発する!」と杉本さんはおっしゃっています。アンケートでも、落ち着いたらしたいことの上位には「国内旅行」が挙げられています。この先、国からの補助や促進事業が見込めることから、これを大いに利活用しない手はありません。

5.何をアピールすべきか

まだまだ海外への旅行は増えず、国内旅行が増える見通しです。その中で、異国感を求めて「沖縄」の需要は高いのでは?と予想されます。安心して旅行いただくためにも、感染対策についての周知はもちろん、沖縄の開放感や自然、さわやかな空気感をアピールすることが重要になってくるかもしれません。

6.危機的状況の全ての原因はコロナとしない!

最後に、経営者の目線から考えると「全ての責任をコロナにするのは危険」との警句。沖縄には飛行機か船で渡るしかなく、交通手段の多様性がありません。また、人手不足などの問題も。複数の課題に対するアプローチをキッカケに、長期的な目線で解決していくことが重要です。

「元に戻るより、新しい観光概念を創造できたら」―Youtube参加者コメント


クロストーク・質疑応答では、YouTubeチャットでも様々なコメント・質問が寄せられました。一部コメントを紹介します。

▶︎観光地が観光客を選ぶよう 変化していくのではないかと感じました。
▶︎ワーケーションで、沖縄のビジネスパーソンと交流できる仕組みもあれば、 よりニーズが高まりそうだな(ビジネスチャンスがうまれるかも)
▶︎以前の沖縄観光(オーバーツーリズム化)に戻さないための機会とすべき。離島や自治体単位から、数を可視化することはトライできそう。
▶︎「どこに行くか?」から「誰に会えるか?」が価値になると思います。
▶︎テレワークの普及により「なぜオフィスにい行かなければならないのか?」 が再定義されたように、 観光(旅)についても、旅行者が 「なぜ〇〇に行かなければならないのか?」 という観点で訪問先を選ぶようになると思います。

みなさま刺激の多いイベントとなったようです。
「沖縄観光産業のニューノーマル。」は、さらに豪華なゲストをお呼びして、まだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに!