2023年8月6日起業・創業
脱サラして起業!エンジニア仲間とスタートアップ企業を創業|上原宇行さん
みなさん、こんにちは。
今回は4年半務めた沖縄金融公庫を退職し、6月に登記したばかりの上原宇行さんにインタビューしました。
「スタートアップに興味がある」
「起業したいが、なかなか今の会社を辞める決断ができない」
「プログラミングなどの技術を活かして何か始めたい」
そんな方にぜひ読んでいただきたい記事になっています。
「いつかは起業する」と考えている方はその「いつか」が近い未来かもしれません。ぜひ最後まで呼んでみてください。
上原さんってどんなひと?
上原宇行さん
起業家やクリエイターの、事業への想いや創業 ストーリーに付加価値を創出するプラットフォーム
琉球大学を卒業後、4年半勤めていた沖縄振興開発金融公庫を退職し、令和5年7月5日に友人のエンジニアとユアトリー株式会社を創業。
上原さん、本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
Yourtoryとは
早速ですが、会社の名前にも使われているYourtoryとはなんですか?
私たちは、個人事業主の起業家とかクリエイターとかが、「何故この事業をしているのか」「どうしてその場所で創業したのか」など、事業のストーリーをお客様に共有できるプラットフォームというサービスを開発しています。Your story を略して「Yourtory(ユアトリー)」という名前にしました。
この事業ができるまで
事業を創るためのアイデアがなかなか思いつかない人もいると思うのですが、Yourtoryができるまで日々意識していたことなどありますか?
孫正義さんが「皆と同じものを見て、皆と違うことを考える」という習慣を10代の頃から実践していたというのを聞いたことがありました。特に孫さんは「新しい創業ビジネスのアイデアを、今あるものと今あるものを組み合わせて新しいものを作る」という意識をしていたそうです。
それを真似して、社会人の時から日々意識していました。
なるほど。ありがとうございます。
日々意識してきたなかから、実際に「起業しよう」と決断に至ったきっかけってなんですか?
僕はサラリーマンしながらも、仮説を検証するというサイクルは自分のなかでも出来ていました。独学でプログラミングの勉強している時に、朝仕事行く前、仕事して夕方帰ってきてから、勉強するというのが非常に大変でした。夜も帰ったらすぐPCを開いて、プログラミングをするのですが、独学だったということもあり、エラーになることも多かったんです。数日ぐらい前に進めなくて「大変だ」と思っていた時に、「これならできるかも」と閃いた瞬間に目が覚めたことがありました。その頃は夢の中でもプログラミングをしていて、このままでは体力的にも二刀流は無理だなと思い、その時が「退職して起業しよう」と思ったのがきっかけでしたね。
「Yourtory(ユアトリー)」という事業は、以前の仕事に勤めていたなかでは実現出来なかったことなんですか?お仕事の中で、どうかたちを作っていこうか、今あるリソースを使ってみたいなことを考えていらっしゃる方もいるかなとは思うんですけど、上原さんの場合は「起業」でなければそれって出来なかったのか?ということをお聞きしたいのですが、いかがでしょう?
絶対に無理ですね。というのも、自分がオーナーシップをとって物事を決めたときに進捗させていくためには、極力決済とか稟議とかそんなプロセスは省きたいのです。もし、副業がOKであったり、社内新規事業の制度があったとしても、今みたいにユーザーのヒアリングとか営業して頂いたフィードバックをもとに、昨日決めたことを今日すぐ変えるというようなことは出来ないと思うんですよね。やっぱり今は、CTOの友人と僕とのふたりなので、僕らふたりがOKなのであれば、物事が決まります。会社員をしながら、この事業をやるっていうのは考えられなかったですね。
「起業」しなかった時の後悔とは
素早い意思決定をしていくためにも「起業」という選択をしたと思うんですけれども。今起業家として事業を作っていって、実際に法人も登記して、これから更に頑張っていくぞというタイミングかなと思いますが、もし「起業」という選択をしていなかったら、どんな後悔が生まれていると思いますか?
実はこの事業は後悔からスタートしています。
大学生のときに「こういうWebサイトのサービスがあったら絶対いいのにな」って思った時に、自分でやろうとせずにエンジニアを探したことがあったんですよね。しかし、理学部工学部でもWebサイトを作れるようなエンジニアがそんなにいなくて、出会えずに諦めたことがありました。
大学時代にそんなことが。
今思えばHTML、CSS、Javascript なんて、自分がサラリーマンのとき、自社のホームページは独学して作ったので、学生の時、自分でできたなと思います。あの後悔を繰り返さないためにも、プロトタイプの作成は自分でプログラミングを勉強してやろうと思っています。この「Yourtory(ユアトリー)」の事業自体も、過去の後悔を種に始まっているんです。
起業準備中にあった「やばい」と思ったエピソード
起業家の中でも色んな挫折というか壁にぶち当たると思うんですが。起業準備中に、1番「うわ、これはやばい!」と思ったエピソードってありますか?
ある日、ピッチをさせてくれる機会をいただきました。凄く小規模なピッチだと勝手に思っていて、発表さえてもらうことにしたのですが、前日に100席ぐらい並べられてる会場の写真が送られてきました。当日会場に行ったら、案の定会社の人たちも数人いて、「あ、これやべえな、終わったな」と。
副業がだめですもんね。
直属の上司には退職しますと2週間以上前には伝えてて、ピッチも口頭で出ますと伝えていたので、あまり大きな問題にはならなかったかなと自分の中では思っています。しかしその時は凄い修羅場でしたね。起業の準備だけとかではなくて、人生で私が修羅場だと感じたのは、後にも先にもあれだけですね・・・笑
ありがとうございます。働いているところからの起業、が故の「大変な部分」だったのかなと思います。
ですが今思うと、殻破れたなっていうのもあります。恐らく僕の事情を言えば事務局の皆さんも対応してくれたとは思うんですけど、せっかく機会をいただいたのに申し訳ないっていうのもありました。いつか自分で本書いたり、インタビューのときに、「何かのネタになるかも」と思って。もう、無理にポジティブシンキングに、自分の考えを切り替えて、思い切ってピッチしたら、少なくともスタートアップ界隈では大好評だったので。
へええ。すごい。
本当に最近も、「あのピッチで君のことを知った」っていうのを、司法書士さんに言われたりだとかしました。本当にやってよかったなとは思います。
上原さんの目指す社会とは
最後の質問になりますが、上原さんのなかにある、作りたい社会の実現のために、譲れない軸というか、信念はありますか?
麻生さんがSTARTUP BOOT CAMP「ゼロからの起業」でもよく言っている、個人のWill、事業のWill、社会のWill、3つのWillが重なるところで事業するようにとよく言います。まさに今、事業のWillと社会のWillが問われたかなと思っていて。
うんうん。
沖縄の場合、リーディング産業が「観光」といわれている中でも、小売業、情報通信産業、銀行、電力で、上場している会社とその地域の産業が、主幹産業というのが、全く相関していない状態だと思っています。僕の中では産業構造が歪だなあと思っているんですけれども。根底からひっくり返せるのは、スタートアップだけなんじゃないかと思っているので、僕が「Yourtory(ユアトリー)」をやる意味もですが、「スタートアップをする意味」をより大きい意味で捉えると、沖縄で1番大きい会社、時価総額をつけれるような会社をスタートアップとして実現できたらいいなと、僕の中では今考えています。
STARTUP BOOT CAMP「ゼロからの起業」(2023年8月18日スタート)
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STARTUP BOOT CAMPはこれまで数々のスタートアップ企業の創業期に携わってきた麻生要一氏がプログラム講師を務めます。
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